【世界猫の日】猫はどこまで見えている?猫の視界について解説します

キラキラと宝石のように美しい猫の瞳ですが、猫にはこの世界がどのように見えているのでしょうか?
また、視界はどこまで見ることができるのかも、私たち人間にはわかりません。
この記事では、猫の視界や視力について解説します。 2023年08月08日作成

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猫の視界について

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まずは、猫の視界について解説します。
猫ならではの視界について、飼い主として知っておきましょう。

猫の視界は約250°

猫の視界は、約250°だと言われています。
人間の視界が約180°なので、猫は人間よりも広い範囲を見渡せることができるということになります。
猫の視界が広い理由は、視界が広いことで獲物である小動物を見つけやすいからでしょう。
すぐに獲物を捉えることができれば、狩りの成功率も上がるはずです。

ちなみに、馬や鳥などの視界は猫よりも広く、馬は約330°、鳥は約340°といわれています。
これは外敵から身を守るためだと言われており、猫のような狩りをするわけではない馬や鳥は、外敵をいち早く見つけて逃げたり身を隠したりすることができるように、視界が広くなっているのです。

猫は紫外線も見える?

一説によると、猫は紫外線も見えているといわれています。
私たち人間の目の水晶体は、紫外線を通さないため見ることはできません。
しかし、猫の目の水晶体は紫外線を透過させることが可能です。
そのため、猫は紫外線が見えているのではないかといわれているのです。
しかし、猫の目に関してはまだわからないことも多く、猫に紫外線がどのように映っているかははっきりとしていません。

猫は夜になるとさらに視界が広くなる

私たち人間は、暗闇ではまっすぐ歩くこともままなりません。
しかし、猫の場合は違います。
猫の網膜の桿体細胞は人間よりも発達しており、暗闇でも猫の視界を保ってくれるのです。
桿体細胞が多い動物は、縦長のスリット状の瞳をしているという特徴があります。
また、猫の目の網膜の裏には、タペタムと呼ばれる反射板があり、少ない光があれば暗闇でも人間以上にはっきりと視界が保てます。
逆に言えば、暗闇で大きな光が入ると猫の目には刺激となるため、夜にフラッシュを使用した猫の撮影は避けたほうが良いでしょう。

猫の視力について

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猫は、遠くのものまでしっかりと見えているのでしょうか?
次に、猫の視力についてご説明します。

猫の視力は0.1~0.3

猫の視力は、0.1~0.3程度だといわれています。
人間の視力に比べると、かなり悪いことがわかります。
ですが、猫は生活をする上で、そこまで視力は必要ありません。
狩りと外敵から身を守ることができれば良いため、視力が悪くても生活に支障をきたすことはないでしょう。

猫の視力が生かせる距離は約5m

猫の視力が生かせる距離は、2~7.5mだといわれています。
また、近いものは約15cm、遠くのものは約20mまでしか見ることができません。
しかし、先述したように猫は視力に頼らないでも生活ができるため、視界がぼんやりとしていても困ることはないでしょう。

猫は動体視力に優れている

猫は、人間と比べると視力は悪いですが、動体視力はとても優れています。
動体視力だけでいうと、人間の約4倍も優れているといわれています。
これは、先述したように小動物などの小さな獲物が動いた時にすぐに見つけられるようにするためで、獲物が逃げていても動体視力によりしっかりと捕らえることができるのです。
ちなみに、猫と生活をしていると目で見えないような虫が飛んでいるのを、人間よりも先に猫が見つけて目で追っている姿を見ることがあるでしょう。
これも、動くものであればどんな小さなものでも見逃さないという、猫の動体視力が優れていることの裏付けであるといえます。

猫は世界がどのように見えている?

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私たち人間には、この世界は色とりどりに見えています。
それでは、猫が見える世界はどうなのでしょうか?

猫は赤色が認識できない

人間の目が認識できる光は、光の三原色と呼ばれる赤、緑、青の3色です。
この3つの色の組み合わせにより、紫や黄色などのさまざまな色を認識できます。
しかし、猫は光の三原色のうち、赤を認識することができません。
猫にとって赤色は、くすんだ灰色に見えているという説もあります。
また、緑に見えているという説もあるため、私たち人間が見える猫の世界がどのようなものなのか、はっきりと知ることはできません。
猫と遊ぶ時に使用するおもちゃは、赤色のものよりも緑や青のものを選ぶと良いでしょう。

猫は紫や橙もわからない?

猫は緑と青しか認識できず、人間と見える世界が異なっています。
ちなみに、紫は青に見えて、橙は黄に見えているという説もあるため、本当に私たち人間とはまったく違う世界を見ているのでしょう。
私たち人間が美味しそうに見える真っ赤なリンゴは猫にとっては緑色に見えていますし、甘そうな紫色のブドウは、青色に見えているのです。

猫の目はわかっていないことが多い

ここまで猫の視界や視力、色の見え方について言及してきましたが、まだ猫の目についてはわかっていないことが多いです。
そのため、ここで解説したような見え方をしているのが合っているかは、猫にしかわかりません。
しかし、大好きな猫のことを知るために、現時点でわかっていることは把握しておいたほうが良いでしょう。

猫の視界はとても広い

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猫の視界は約250°あり、人間よりも広いです。
しかし、視力は人間よりも劣っています。
視力が劣っていても動体視力はとても優れているため、生活に困ることはありません。
動体視力さえ優れていれば、獲物を捕らえたり外敵から身を守ったりすることができるため、猫は視力が悪くても問題はないのです。
また、網膜にある反射板により、わずかな光があれば暗闇でも障害物を避けたり獲物を見つけたりすることができます。

猫の目で面白いのが、色についてです。
猫の目は赤を認識することができないため、私たち人間が見えている世界とはまったく異なる世界を猫は生きています。
ですが、まだ猫の目についてはわかっていないことも多いです。
そのため、猫がどのような世界を見ているかは、猫にしかわかりません。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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