新しい家族!トラウマを抱えた保護犬への接し方とは?

保護犬は辛い過去を抱えている子が多いのが現実です。
第二の人生を幸せに過ごしてもらえるような保護犬への接し方についてご紹介します。 2019年05月08日作成

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この子はどんな辛い状況に耐えてきたのだろう…。

近寄るだけでブルブル震えだす犬、心を完全に閉ざして凶暴化している犬。
様々なトラウマを背負い、ずっと人間に振り回されてきたことでしょう。
そんな保護犬に心を開いてもうのは安易なことではありません。

それを乗り越えて家族に迎えようとしている方へ
この記事が少しでも役に立てることを願います。

現在の殺処分の状況とは

出典元:https://www.shutterstock.com/

平成29年度 100,631頭 保護
       43,227頭 殺処分

この数字が多いと感じますか?
実は10年以上前はこの数字の比ではないくらいの動物が殺処分されていました。

平成19年度 336,349頭 保護
       299,316頭 殺処分

わずか10年ちょっと前で保護動物のほとんどが殺処分をされていたことを考えると、かなり少なくなった印象を感じます。
今でも多いにしろ保護団体の方が多く助け、第二の人生を始められている動物が多いということが分かります。
いつか殺処分ゼロになり幸せに暮らせる動物が増えることを祈るばかりです。 

保護犬の性格とは?

保護犬の性格は大きく分けると2通りに分けられます。

・臆病でビクビクしている犬

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これは、虐待を受けていたりした犬に多いと言われています。
また長い間、部屋に閉じ込められていて外の世界を知らないことも原因の一つだと言われています。

・凶暴で人に近寄らせないタイプ

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これも虐待や飼い主に面倒をみてもらう事を知らず、人=自分を傷付ける と方程式が出来上がっているために、威嚇して近付かせないようにして自分を守っているという事です。

迎えるにあたっての心の準備

心に傷を負った保護犬は、子犬などに比べるとしつけは少し難しいです。
やはり人でもそうですが、習慣などは幼少期に構築され大人になってから直そうとするのはとても大変なことで根気もいります。
また保護団体の譲渡条件もかなり厳しく家族になるまで時間と根気が必要になってきます。2度と同じ目に合って欲しくないという意味も含めているのでしょう。

保護犬を家族にしようと考えている方は決心が必要かもしれません。

愛情が伝わるまで続けよう!

保護犬に心を開いてもらうには時間はかなりかかります!
しかしそれも仲良くなる為のプロセスだと思い楽しみながら粘り強くアプローチしていきましょう。
長い時間かかったぶん仲良くなれたら喜びも倍増です。

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家に保護犬を迎える前の前準備とは?

保護犬が落ち着けるだろう部屋にペットベッドを準備しましょう。
部屋が何部屋かある場合はリビングのような人の出入りが多い部屋ではなく、静かな部屋を用意して休ませてあげましょう。
最初から構うよりは落ち着ける場所を用意するのが最優先です。

距離を縮める為に段階を踏んでいきましょう!

犬にはそれぞれペースがあります。
仲良くなるためにはゆっくり焦らずが基本です。

①静かな部屋でゆっくりと休んでもらう。
何時間かに一回、顔を見にいき距離をとって様子を伺う。
ご飯やトイレなどは部屋に準備しておいてください。
驚かせないように、ゆっくりドアを開けるなどして注意を払ってください。動作は全てスローです。
この時に粗相をしてもウエルカムです。しつけの段階ではありません。

②顔に慣れてきたら美味しそうな物をプレゼントする。出来たら屈んで低い体勢になり、距離をとって与える。渡したらすぐに退散です。何度も繰り返します。

③声をかけてみる。低い声は威嚇を連想するので、高めの声で「かわいいね」など褒めてあげてください。ここでも距離をとりましょう。

④警戒心が薄れてきたら、同じ空間にいることに慣れてもらいましょう。
ここでも突然触ったり大きな音は禁物です。
遠くから話しかけてみましょう。おやつ作戦も同時に続行していてください。

⑤匂いを嗅いでもらいましょう。寝ながらの体勢で威圧感を和らげましょう。
足先などは急に手出しができないと感じるので有効かも知れません。

⑥少し触れてみましょう。おやつの手渡しをチャレンジしてみましょう。
触れるのもゆっくり様子を見ながらです。嫌がったらすぐにストップしましょう。

⑦なでなでして「大好きだよ!」と伝えましょう。




この過程が何週間かかるかはその犬が背負った過去、性格によっても違います。
これが1ヶ月かも知れないし、一年後かも知れないし、一生このままかも知れません。
しかし、これも何かの運命です。気長に待ちましょう。

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保護犬は心を開くと、不安分離症になるぐらい飼い主に対して依存して甘えん坊になってしまいます。きっとずっとこうしたかったのでしょう。大変なこともありますが愛情は犬一倍です。是非とも第二の人生ここからスタートしてあげてください。

著者情報

UCHINOCO編集部

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