甘くて栄養豊富なかぼちゃ、猫にあげても大丈夫?

猫はかぼちゃを食べても大丈夫なのか、気になりますよね。かぼちゃを与える際に飼い主さんが注意すべきポイントとともにご紹介します。 2020年10月13日作成

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猫はかぼちゃを食べても大丈夫?

人間の食べ物に興味津々の猫の中には、かぼちゃが大好き!と夢中になって食べてしまう子もいるようです。他の食べ物に比べて食い付きが良いと感じる飼い主さんもいるのではないでしょうか。

そこで気になるのが、猫はかぼちゃを食べても大丈夫なのか、ということですね。人間が食べているものの中には、猫の健康を害する恐れのある食材があります。ネギや玉ねぎはとても有名ですが、果たしてかぼちゃは大丈夫でしょうか?

結論から言うと、猫がかぼちゃを食べても大丈夫です。しかし、与える方法や量、アレルギーの有無などによっては、健康を損ねてしまう可能性があるため注意が必要です。
どんなに良い食材でも食べ過ぎは良くありません。人間と猫とでは食事量や理想的な栄養バランスが違ってくるため、きちんと管理してあげることが大事です。

猫にかぼちゃをあげる際の注意点

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それでは、猫にかぼちゃを与える際に気を付けるべきポイントを一緒に見ていきましょう。

アレルギーはない?

かぼちゃを食べてアレルギー反応が出ることって、本当にあるの?と驚かれるかもしれませんね。しかし、猫によってはアレルギー反応が出る可能性があります。かぼちゃはウリ科の野菜ですが、ウリ科の食べ物を食べてアレルギー反応が出たことがある猫の場合は、食べさせない方が無難です。

アレルギー反応の代表的な症状としては、下痢や嘔吐、痒み、目の充血などです。
下痢などの症状はアレルギーでなくても症状が出る場合もあります。
また、アレルギー症状は食べた直後に出るとは限りません。

初めて食べさせるものは少量ずつ、様子を見ながら与えるのが原則です。

食べやすい状態で

かぼちゃを生のまま与えることはまずないと思いますが、消化のためにも必ず十分に加熱し柔らかくしましょう。固い生の状態だと消化されにくく、猫の胃腸に負担をかけてしまいます。また、種に関しても同様です。種は蒸したり茹でたりすることで柔らかくなります。

さらに、猫が食べやすいように大きさにも気を配る必要があります。
喉につまらないよう小さくカットするか、ペースト状にしてあげましょう。

味付けはしない

人間がかぼちゃを食べる時は、砂糖や醤油などで味をつけて煮込んだり、ドレッシングをかけたりしますよね。
しかし、猫にあげる場合は味付けは厳禁。塩分や糖分のとりすぎは、猫の健康を損ねてしまいます。

肥満にならないように

かぼちゃはカロリーが高い野菜です。100gあたり91キロカロリーもあるため、ダイエット中の猫や肥満に注意したい猫にはあまり向いていないかもしれません。適量を守り、少量だけ与えるのであれば問題ありませんが、栄養バランスやカロリー量には十分に注意しましょう。

猫の食事は総合栄養食を中心に

猫にとって1日に必要な栄養を、すべて手づくりで準備するのはとても手間がかかり、十分な知識も必要です。
そのため、総合栄養食のキャットフードをあげている飼い主さんが多いのではないでしょうか。

総合栄養食は、適量を守れば1日に必要な栄養を満遍なく摂取することができます。本来、総合栄養食をきちんと食べていれば、他の食べ物を加えなくても問題ありません。

したがって、かぼちゃを与える際はあくまでもトッピング程度にとどめましょう。かぼちゃをあげすぎると、カロリーオーバーで肥満になったり、かぼちゃでお腹がいっぱいになり総合栄養食のくいつきが悪くなることも考えられるからです。

危険なかぼちゃもある!?

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スーパー等で食用として販売されているかぼちゃは、少量にとどめるなど注意点さえ守れば猫に与えることは問題ありません。
しかし、かぼちゃの中には、猫にあげたり人間が食べると危険な品種もあるようです。

近年、日本でも楽しむ人が多いハロウィン。ハロウィンといえば、かぼちゃの装飾が有名ですよね。
しかし、装飾用のかぼちゃは、ククルビタシン中毒という症状にかかる可能性があり、食用としては適していません。

海外では実際に装飾用のかぼちゃを食用と勘違いして食べてしまい、ククルビタシン中毒に陥る方もいて、注意喚起が行われています。ハロウィンで使った装飾用のかぼちゃは、もったいないからといって猫に与えてはいけません。

猫にかぼちゃをあげても大丈夫!だけど無理してあげる必要はない

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猫の食生活を考える時は、人間と同じように考えるのではなく、猫がどのような動物なのか、そしてどんな栄養を必要とするのか知っておく必要があります。

猫は完全肉食動物です。タンパク質を多く必要とするぶん、タンパク質の消化は得意ですが、野菜の消化は苦手です。野菜を食べなければ便秘になりやすいのでは?と思われるかもしれませんが、総合栄養食の中には便秘に効くように考えられたものも多いですし、必要な栄養はすべて含まれているとされています。

ですから、総合栄養食の他にわざわざ何かを加える必要はありません。もし、かぼちゃが大好きで食い付きが良い場合は、食欲が低下した時のトッピングにしたり、ご褒美のおやつとして飼い主さんとの良い関係性を保つために少量使っても良いでしょう。

当然、あまりかぼちゃを食べない猫に、無理してあげる必要はありません。

猫の食事は健康を考えて

今回は、猫にかぼちゃを与えても良いのか、あげる際の注意点を踏まえてご紹介しました。基本的には、猫にかぼちゃをあげても大丈夫ですが、与え方や量には十分な注意が必要です。

食物繊維が多いから便秘に役立ちそう、と思われる飼い主さんもいるでしょう。
ただ、かぼちゃはあげすぎると肥満につながる恐れもあるため、便秘が気になる時は便秘対策を考慮された総合栄養食をおすすめします。

人間が食べるものが、すべて猫にとっても良いとは限りません。初めて与えるものについては、事前に猫が食べても大丈夫か十分に確認されることをおすすめします。

参考サイト

文部科学省 食品成分データベース(参照日2020-8-23)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06046_7

著者情報

こば

小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。

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