犬にとって快適な室温って何度?

犬は暑さに敏感です。特に猛暑の日には、外での活動は危険です。室内で快適に過ごすための温度は、どのくらいでしょうか?本記事では、犬が快適に過ごせる室温について解説いたします。 2019年03月22日作成

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犬が感じる快適な室温は?

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犬の体温調節能力は犬種や年齢によって異なります。飼い主は室内の温度を管理し、犬が快適に過ごせるように気を配る必要があります。

暑さに弱い犬種と強い犬種がいますが、異常気象や地球温暖化の進行により、室温管理がますます重要になっています。夏の時期には外気温が30℃を超える日も普通になってきました。そのような日には室内の温度も25℃以上に上昇する可能性があり、これは犬にとっては非常に危険です。快適な室温を保つために、気温と湿度に気を配りましょう。

犬の被毛のタイプによっても異なる

ダブルコートを持つ犬種の場合、季節によって温度に対する感受性が異なります。冬は暖かく感じ、夏は暑さを感じやすいとされています。シングルコートの犬種は逆の傾向があり、冬の寒さには弱く、夏の暑さには比較的耐性があります。したがって、室温の調整においても、犬の被毛状態を考慮する必要があります。

まず、犬の様子をよく観察しましょう。暑いと感じている場合、犬はパンティング(喘ぎ呼吸)を始めます。たとえ水を飲んでも、呼吸が荒いままであれば、犬は相当な暑さを感じているでしょう。

飼い主としてやるべきことは、犬がこのような状態に至る前に、犬の様子を見逃さず、通風を確保するなど、飼い主も積極的に気配ることです。犬の行動や様子をよく観察し、愛犬が快適に過ごせるよう注意しましょう。

犬は暑いと感じたら冷えた場所を探す

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犬は暑いと感じると、できるだけ涼しい場所に移動して休む傾向があります。これは、一種の本能的な行動です。エアコンの効いた部屋でも、犬はベッドからフローリングに移動することがあります。これは、自身の体温でベッドが温かく感じるためであり、少しでも涼しい場所を求めて移動しているのです。

もし室内でこのような行動を頻繁に見かけるなら、それは室温が犬にとって快適でないことを表しているのかもしれません。言葉でコミュニケーションがとれない犬は、自ら行動を起こし、暑さをしのごうとしています。飼い主としては、こうしたサインに気づき、犬のために涼しい環境を整えることが大切です。

暑すぎず寒すぎない室温は?

犬にとって快適な室温は、人間の体感温度よりも約2〜3℃低いとされています。冬季には通常、室温を約25℃に維持するようにしましょう。夏季には特に、室温を約24℃に設定し、犬が快適に過ごせるよう気を配りましょう。

犬の息遣いがポイント

犬は涼しい場所を見つけるために自分で移動しますが、暑さを我慢しすぎると呼吸が荒くなります。

犬が「ハアハア」と舌を出している姿は、犬が暑さに耐え切れなくなった兆候かもしれません。場合によっては、これが熱中症の前兆かもしれません。早急に部屋を涼しくし、犬に保冷剤などを当ててあげるなど、快適な状態に戻してあげましょう。

犬の呼吸は、その健康状態や心理状態を示す重要なサインの一つです。犬との生活を送る上で、犬の呼吸が正常であることを確認することは大切です。

温度管理が適切でない場合になりやすい病気

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室内の温度管理が適切に行われないと、人間と同じように犬の体調にも影響を及ぼします。ここでは、室温が暑すぎる場合と寒すぎる場合になりやすい病気を確認してみましょう。

暑すぎる場合

【熱中症】

夏場に熱中症になるのは外にいる時とは限りません。室温が上がりすぎている時、または人間には暑すぎなくても、犬にとって暑すぎる室温の時は、犬は熱中症になってしまいます。熱中症は、体温調節ができなくなって体温が高くなったり脱水症状をおこしたりしてしまう全身の疾患です。主な症状は次のとおりです。

  • パンティング(ハアハアと口呼吸が荒くなる)
  • 心拍数が早い
  • よだれが出る
  • 高体温(39℃~40℃を超える)
  • ぐったりする
  • 嘔吐や下痢
  • チアノーゼ(口の中や舌が青紫色になる)
また、重症になるとショック状態になり低体温になることもあるので、上記のような症状が見られる場合は早急に獣医師に連れて行きましょう。

【外耳炎】

温度と湿度が高くなると、耳の中が蒸れて細菌が繁殖しやすくなり、外耳炎をおこしてしまう場合があります。主な症状は次のとおりです。

  • 頭を振る
  • 耳の中が赤く腫れる
  • しきりに耳を掻く
  • 耳垢が増えて臭くなる
  • 耳を床に擦り付ける
他にも、心臓に負担が掛かって心臓病になりやすくなりますので、元々心臓に疾患がある犬は注意が必要です。

寒すぎる場合

【風邪】

寒すぎると人間同様、犬も風邪をひきやすくなります。咳が出始めたら注意が必要です。酷くなると肺炎をおこす場合もあるので気を付けましょう。

その他にも、お腹をこわして下痢したり、胃腸炎になったりすることもあるので、冷えにも注意が必要です。特に、幼犬や高齢犬は体調管理ができないので、注意してあげると良いでしょう。

犬にとっての快適さを意識しよう

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犬の被毛の状態によって、体温をコントロールしにくい場合があります。寒さに弱い犬種もいれば、逆に暑さに弱い犬種もいます。それぞれの犬は、快適さを感じるために異なるケアが必要です。飼い主は犬の個性や体質をよく理解し、適切な環境とケアを提供してあげることで、犬の健康と快適さを保つことができます。

著者情報

UCHINOCO編集部

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