飼い主のそばを離れない犬。このかわいい行動に思わぬ病気が隠れていることも。

離れられずトイレにまでついてくる犬は、いったいどのような心境なのでしょうか?考えられる原因と問題行動にもつながるといわれる病気とは何か。またその解決方法は。 2018年03月28日作成

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ストレスが引き起こす分離不安症という病気の症状を軽減するために、飼い主が出来る本当のしつけとは何か。程よい距離を保ちながら、より良い関係を築くためのヒントをご紹介します。

1.飼い主から離れられない犬の心境とは

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家中どこにでも、ついてくる犬は、かわいくて仕方がない飼い主も多い事でしょう。でもこの時の犬の心理状態はどうでしょうか?

犬は本来、社会性があり、ボスの後を追い、群れで行動し集団の中で安心を得ています。
そのような犬同士の中では、きちんと決められたルールの中で、社会性を身に着けているのです。
家庭で飼われている犬はどうでしょうか。
一緒にいる家族の中で優先順位をつけ、自分のボスを決めることは知られていますね。
本能的に大好きなボスの元を離れないのは、当然のことなのかもしれませんが、あまりにも離れない場合は、とても不安を抱えていることが考えられます。
もっとも生まれつき臆病で、警戒心が強い性格のため、不安のあまり、飼い主にべったりな犬もいますが、いずれにしても、不安な状態といえます。
このような緊張状態が続くとストレスが増大し、分離不安症という病気になり、重大な問題行動にまで発展することもあるのです。
日本の室内犬では、多かれ少なかれ分離不安症にかかっているといわれています。
飼い主は、この状態を少しでも軽減してあげることが必要です。

2. 分離不安症とは何か

飼い主がそばにいないことで過度な不安によって起こる心理的な病気です。
飼い主の行動を常に気にしていたり、出かける準備を察して、置いていかれないようにと、ずっと後を追ってきたりしませんか?
外出中、玄関ドアの後ろでじっと帰りを待って、飼い主が帰宅したときに興奮状態になる犬は要注意です。お留守番中の犬の心理状態は、大好きな飼い主がいないことで、不安でいっぱいなのです。
次のようなことに思い当たりませんか?
飼い主が留守の時、家の中の物が破壊されたり散乱していたり、決まっていないところでの排泄、吠え続ける、自分の体を舐めることで皮膚炎を起こすなど、このような行動は、分離不安症の症状といえます。

3. 分離不安症の原因は

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もちろん元々の生まれながらの気質が引き起こすこともありますが、次のようなことがあげられます。
・保護された犬などは、飼い主や生活環境の変化。
・社会性がまだ身についていない仔犬のうちに留守番をさせられた。
・留守番中に雷や地震などの恐怖にあった。
・飼い主が非常に甘やかし、おやつの与え過ぎや常に抱っこしたり、寄り添い生活している。
・長時間ひとりで留守番をさせている。(ひとり残しての留守番は6時間程度が限界です)
・お散歩などが足りなく家族以外の人や犬との関わりがない。
・高齢犬の認知症や飼い主がわからない病気にかかっている。
どなたにも思い当たることがあるのではないでしょうか。
犬自身の不安な気持ちが増大し、離れることができないことは、飼い主のストレスにまでつながってしまいます。

4. 分離不安症の対処法

まず愛犬との関わり方を見直しましょう。
適度な距離感をもって、お互いの自立心を立て直すことです。
過度な可愛がり方は禁物です。特に小型犬はいつも抱っこをせず、一人でいられる場所を作る事です。サークルやケージ、ソファーなどどこでも良いので、お気に入りの場所で過ごさせる工夫が必要です。

また外出するときは、『行ってくるね』『いい子でお留守番していてね』など声をかけることは絶対にしないでください。帰宅した時は、再会の喜びのあまり興奮状態で飛びついてきても、飼い主は自分の事を優先し、興奮が収まったら声をかけましょう。
外出中に、家の中が散乱していたり、いたずらをしていても大声で叱ることなく、淡々と片づけることです。

余りにも飼い主から離れることができない犬は、しつけをし直すことも考えましょう。
初歩の「オスワリ」「マテ」等を小さな声でしつけることができれば、次にアイコンタクトでできるようになるまで、挑戦してみてください。待つことが出来れば、離れることもできるでしょう。
動物と言えども、お子さんを育てるのと同じです。いけない事と良い事の区別を身につけさせて、遊ぶときは思いっきり遊んであげるなど、メリハリのあるしつけをしましょう。

また飼い主一人で悩まず、専門家に相談してみることも得策です。
ドッグセラピスト、ドッグビヘイビアリストなど犬の心を癒してくれるプロもいます。
また獣医師による薬物療法も効果的といわれています。

飼い主と愛犬がお互いのより良い関係を見直し、犬の心理状態を健康に保ってあげることが飼い主としての努めではないでしょうか。

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