獣医師に聞く! 犬猫の気になる胃腸の病気《パート1》

胃腸炎をはじめとした胃腸の病気は、犬猫にとっても比較的多い病気といえます。今回は、犬猫の胃腸の病気や対処法について、獣医師の下羽麻里奈先生にお伺いしました。 2018年09月03日作成

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TOPIC 01

犬猫に多い胃腸の病気とは?

ペットフードが多様化し、ペットたちの暮らし方も変化してきている一方で、犬猫の胃腸の病気もさまざまに。また、長寿命化が進むことで、老化が進み、胃腸が弱くなるペットたちも増えてきました。

では、よく見られる胃腸の病気とは、どのようなものでしょうか。

下羽先生:
「症状として言えば、下痢や嘔吐が多いと思います。あくまでも、私の印象ではありますが、猫では嘔吐が多く、犬では下痢が多い様に思います。しかし、その原因は大変多岐に渡っており、症状だけで原因を特定するのは難しいといえます」

下痢の場合には、ストレスの影響なども考えられます。犬の場合、ちょっとした環境の変化でもストレスから下痢をしてしまう子もいるため、飼い主は、身の回りの環境の変化がなかったかなどを振り返ってみましょう。

嘔吐の原因として考えらえるのは、猫の場合はまずは「毛玉」です。猫は、グルーミングによって溜まった毛玉を定期的に吐き出します。これは、病気ではなく、正常な反応であり、あまり心配する必要はありません。

また、フードを変えたことで下痢や嘔吐を起こすこともあります。

下羽先生:
「下痢の原因として、このほかにも、寄生虫や細菌性・ウイルス感染による下痢も考えられます。

また、消化管の腫瘍やリンパ管拡張症などの病気が原因の場合もあり、犬種によっても起こりやすい疾患が変わってきます。

嘔吐の原因として、シニア期を超えた猫では腎臓病からくるものも考えなくてはいけません。その他にも、腫瘍などの思わぬ大きな病気が隠れていることもあるので、症状がひどい場合には、獣医師の診断を仰ぐことが大切です」

▲犬や猫に多い胃腸の病気についてお話をしてくださった下羽先生。

季節によって起こりやすいトラブルも変わってきます。人間にも共通していえることですが、一般的に夏場は細菌性胃腸炎や食中毒、冬場はウイルス性胃腸炎が多いといわれています。

TOPIC 02

下痢や嘔吐を起こしてしまった場合の対処法

大きな病気が潜んでいることも考えられる下痢や嘔吐。ペットに見られた場合には、飼い主はどのように対処したらよいのでしょうか。

下羽先生:
「まず頻度をみてください。1時間に10回吐くなど、明らかに異常と思われる状態が続いている場合には、早めに獣医師の診察を受けましょう。

病院に連れていく際には、吐物や便を一緒に持っていくと良いと思います。吐物はそこに何が含まれているのかを見ることで、診断の一助になります。便であれば糞便検査で寄生虫の虫卵の検出や細菌感染の状態など、様々な情報を得られることもあるので、原因を探る重要な手段のひとつになります。

また、フードの名前やパッケージを控えておくと、アレルギーが原因だった場合に今後の対処がしやすくなります」

下痢や嘔吐は、そこまで珍しい症状ではないですが、長時間続いたり、頻繁に起こると脱水を起こしてしまう危険性もあります。また、症状の裏に重大な病気が潜んでいることもあります。

手遅れにならないためにも、「いつもと違う」と飼い主が感じた場合や、犬や猫がうずくまっていたり、「う〜」というような唸り声をあげているときには、躊躇せずに病院を受診するようにしましょう。

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