犬の風邪は何が原因?予防方法もご紹介

いつも元気に走り回る犬でも、風邪をひいてしまうことがあります。
犬が風邪をひく原因は何なのでしょうか?
この記事では、症状や予防方法なども含めて、犬の風邪についてご紹介します。 2021年02月28日作成

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犬の風邪の原因

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まずは、犬の風邪の原因について見ていきましょう。
原因を知ることで、予防にも繋ぐことができるはずです。

ウイルスによる感染症

犬の風邪は、パラインフルエンザウイルスや犬アデノウイルス2型などに感染することが原因となります。
ほかにも、犬ヘルペスウイルスやマイコプラズマなどのウイルスや細菌も挙げられます。
これらのウイルスや細菌に感染することを、ひとくくりにして風邪と呼んでいるのです。
ただし、犬の場合は風邪とは呼ばずに、ケンネルコフ(ケンネル=犬、コフ=咳)と呼ばれます。
ケンネルコフは、これらのウイルスや細菌が単独であれば軽度の症状で済みますが、何種類か組み合わさることにより、症状が重くなっていきます。

ほかの犬から感染する

ケンネルコフの犬のくしゃみや鼻水を吸い込むことにより、犬は風邪をひいてしまいます。
感染力が強いため、ペットショップなどで一匹が感染するとほかの犬も続々と感染してしまうでしょう。
ドッグランやドッグカフェなど、不特定多数の犬と触れ合う機会がある場所に行くときは、気を付けたほうが良さそうです。
しかし、このケンネルコフが人間に移ることはありません。

免疫力が低下している

犬が風邪をひく原因となるケンネルコフの感染ルートは、ほかの犬のくしゃみや鼻水を吸い込むことですが、免疫力が低下しているとさらに感染しやすくなります。
シャンプー後に被毛をしっかりと乾かさなかったり、クーラーの効いた部屋に長時間いたりすると、身体が冷えてしまうでしょう。身体が冷えることによって免疫力が低下し、ウイルスを身体から排除することができなくなります。
シニア犬や子犬は免疫力が低いため、ほかの犬が多くいる場所へ行くときには特に気を付けなければなりません。

犬の風邪の症状

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いつも元気な犬が風邪をひくと、とても心配になります。
それでは風邪をひくと、どのような症状が見られるのでしょうか?

咳・鼻水・くしゃみ

犬が風邪をひくと、人間と同じような症状が見られます。
咳や鼻水、くしゃみなどがその代表です。
咳やくしゃみを何度もしていたり鼻水をいつも以上に出していたりするのであれば、風邪を疑う必要があります。
しかし、人間と異なり「ゲホゲホ」とすることは少ないです。
喉の違和感を取るかのように、吐き出すような素振りをします。

下痢・嘔吐

症状が進行すると、下痢や嘔吐が見られるでしょう。
排泄は毎日することですので、下痢をしていればすぐに気が付くことができるはずです。
愛犬の異変にいち早く気が付くことで、初期症状で抑えることが可能です。

発熱

風邪をひくと、人間と同じように発熱をすることがあります。
犬の平熱はだいたい39.5℃前後ですので、それ以上の体温であれば発熱を疑いましょう。
もちろん発熱とともに身体のだるさや食欲不振なども見られるため、毎日犬とコミュニケーションをとっている人であれば、すぐに愛犬の違和感に気が付くことができるはずです。

犬の風邪の治療方法・予防方法

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犬が風邪をひくと、どのような治療を行うのでしょうか?
また、風邪の予防方法についてもご紹介します。

栄養を摂って休ませる

症状が軽度であれば、栄養をしっかりと摂って休ませるだけで回復に向かうでしょう。
私たち人間も、風邪をひいたときにはよく食べてよく寝ることで元気になることがあります。
それと同様に、犬自身が持つ免疫力を強化させることで、ウイルスや細菌を撃退することもあるでしょう。
もちろん散歩は控えて、室温や湿度などに注意を払ってしっかりと休ませることが大切です。

動物病院での治療方法

心配であれば、軽度であっても動物病院へ連れて行くと良いでしょう。
動物病院では、咳を止めるための鎮咳薬の投与や、吸入器を使用した薬の投与を行います。
また、症状に合わせて解熱剤の投与や点滴を行うこともあるでしょう。

なるべく早めに動物病院へ連れて行く

犬は、言葉を話すことができません。
そのため、いま自分がどれだけ体調不良なのかを飼い主に伝えることも難しいです。
症状がどれだけ進行しているかは、飼い主が判断するよりも獣医師に診てもらったほうが安心できます。
何かあってからでは遅いため、素人の判断をするよりも、なるべく早めに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

ワクチン接種

ケンネルコフを予防するためには、ワクチン接種をすることがもっとも効果的です。
すべてのウイルスや細菌から守ることはできませんが、ケンネルコフの原因にもなるパラインフルエンザウイルスと犬アデノウイルス2型、気管支敗血症菌のワクチンは開発されています。
そのため、これらのワクチンを摂取することによりある程度予防することができるでしょう。
完全に予防することはできなくても、症状を軽くすることは可能です。

犬のまわりを清潔に保つ

犬を風邪から守るためには、生活環境を清潔に保つことが大切です。
多頭飼いであれば、食器を共有にしないことはもちろん、ケージのまわりも毎日掃除しましょう。
また、室温や湿度管理を徹底することも予防になります。
定期的な換気をすることも、効果が期待できるでしょう。

犬の風邪は早めに治そう

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軽度の風邪であっても、身体がだるくて食欲がなくなるため、犬としてはつらいはずです。
私たち人間と違い、犬は言葉を話すことができません。
どれだけ身体がだるくても飼い主に伝えることができないため、毎日のコミュニケーションで愛犬に異常がないかチェックする必要があります。
また、私たち飼い主が予防をすることで、さまざまなウイルスや細菌から守ることが可能です。
ワクチン接種はもちろんのこと、生活環境を清潔に保ち、犬が風邪をひかないように気を付けましょう。
予防を心がけることで、完全に防ぐことはできなくても、症状を抑えるなど効果は期待できるはずです。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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