猫が「ゴロゴロ」なく理由は?なき声が表す気持ちとは

「ゴロゴロ」「グルグル」猫の出す音に癒されている方は、大勢いらっしゃると思います。猫を観察していると、猫がゴロゴロとなく状況が、いくつかあるのが分かってきます。この音の仕組みと状況を考えてみると、そこには猫ならではの魅力と不思議さがあります。 2021年01月25日作成

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ゴロゴロ音はどこから出てくるの?

猫のゴロゴロ音

私たちをリラックスさせてくれる、この喉鳴らしと言われる音は一体どういう仕組みで出るのでしょう? そして猫はどうしてゴロゴロなくのでしょう?「ゴロゴロ」「グルグル」これらの音は、いわゆる猫の鳴き声と呼ばれる「にゃあにゃあ」とは、声帯の使い方が違っていると言われています。

人間の喉ぼとけに該当する「喉頭」の筋肉の収縮によって、声帯を振動させるのは同じですが、どうやら周波数は全く異なっているようなのです。「にゃあにゃあ」は通常の声帯、「ゴロゴロ」は仮声帯、と呼ばれる別な器官を使っている、そういう説があります。

また、大静脈を大量の血液が流れたとき血液が乱流を起こし、その音が横隔膜で増幅されて「ゴロゴロ音」として聞こえる、そんな説もあります。いろいろな説があり、その仕組みはなかなか解明されていませんでした。

ようやくその仕組みが分かったのは、20世紀末でした。10匹の猫の喉頭の筋肉に計測器を装着して、音の出る仕組みが分析されました。

その結果、猫は環境やその時の気分によって、脳の中の神経中枢が刺激され、のどの筋肉が「声門」という声帯の間にある隙間を開閉させることで空気を振動させ、あの「ゴロゴロ音」を出していることが分かったのです。

つまり、楽器のようにバイブレーションさせていたのです。

「ゴロゴロ音」のバリエーションでわかる、猫の「今の気持ち」

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喜びのコミュニケーション・ツール

猫は満足している時や、リラックスしている時に、「ゴロゴロ音」を出すことが多いことから、これは自分の喜びを伝えるツールと考えられます。この音は20~25ヘルツの低周波といわれており、しあわせホルモンとも呼ばれる「セロトニン」を分泌させるそうです。

また自律神経の副交感神経を優位に働かせ、リラックスさせる効果があると言われています。ストレスを解消するだけではなく、副交感神経の働きによって免疫力アップも期待できます。

そして、この低周波にはもう一つの効果があると言われています。ケガをした猫に、他の猫が寄り添って一緒に「ゴロゴロ音」を出している、そんな光景を見たことはありませんか?実は猫の「ゴロゴロ音」が骨の骨折治療を早める、という驚きの効果があるようなのです。

猫の骨折からの治癒力は、他の動物の3倍という速度を誇っています。それはこの低周波による微振動が骨密度を高め、骨折を驚異的な速さで修復するからだと考えられています。実際すでにスポーツ医療の分野で取り入れられており、その効果が実証されています。

また、無重力空間に長期滞在する宇宙飛行士にも、骨を弱らせないために微振動を与えるプレートを足に装着する、そんな提案もあるのだそうです。あの猫のしなやかさは、この驚異の復活力なのかもしれません。

要求のコミュニケーション・ツール

子猫が母親に「ゴロゴロ音」を出すとき、それはお腹が空いた、遊んでちょうだい、といった要求を伝えていると言われています。これはやや高めの音で、人間の赤ちゃんの出す周波数に近いのだそうです。生まれたばかりの子猫は、生後2日くらいで「ゴロゴロ音」を出し始めるそうです。
目も見えず動くこともおぼつかない子猫にとっては、母親への要求を伝え、大事な命を守るツールなのです。

また、母親もまだ目の見えない子猫に、自分の位置を知らせ安心させるために、やや高めの周波数で応じると言われています。
授乳をしたり、グルーミングをしたりしながら交わすこの「ゴロゴロ音」は、お互いの満足を伝え合う親子の重要なコミュニケーションツールなのです。そして、この「要求のゴロゴロ音」は、飼い主になにかを要求するときにも出します。

何かちょうだいとおねだりをしたり、撫でてちょうだいと要求したりするときに出るこの音に、飼い主は本能をくすぐられ猫の満足を満たそうとする、そんな力を秘めた音でもあるのです。

ピンチを伝えるコミュニケーション・ツール

苦しい時や緊張しているとき、つまり何らかのストレスを抱えている時にも、猫は「ゴロゴロ音」を出します。この時の音はかなり低めで、聞いている者に不安感を抱かせます。

よく獣医さんの診察を受けている時や、分娩、死の間際といった、猫にとっての恐怖やピンチを表現するツールなのです。これはある意味、自分の辛い状況を獣医や飼い主にアピールして、助けを求めているのかも知れません。

また、喧嘩状態の緊張下でもこの低い「ゴロゴロ音」を出し、ピンチを避けようとしていると考えられています。そこには無用な争いをさせるという重要な要素があります。

しかし、体調が思わしくなく苦しくて出すときもありますから、この「低音のゴロゴロ」が聞こえたら、普段よりもよく注意して体の状態をチェックしてあげましょう。

どうして「ゴロゴロ音」が聞こえないの?

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子猫の時は良くゴロゴロないていたのに、大人になったり、去勢手術や避妊手術をした後に、飼い猫が「ゴロゴロ音」を出さなくなってしまった子もいます。

実は「ゴロゴロ音」が小さくなっただけかもしれません。お腹に耳を当ててみたら音がしていたこともあるので、静かに耳を澄ませてみましょう。

また、人に慣れていない猫は人前ではあまりこの音を出さないようです。これは人との信頼関係を築いていくことで、少しずつなくようになることがあります。焦らず時間をかけて、お互いのコミュニケーションを図りましょう。

「ゴロゴロ」は猫の重要なコミュニケーションツール

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猫が出す「ゴロゴロ音」が、猫の重要なコミュニケーションツールだという事は、お分かりいただけましたか?この音を聞き分けることができれば、猫の気持ちや、今の状態を理解しやすくなります。

著者情報

Hanaco

子育てをしながら、専業主婦ワーカーとしてお仕事をさせていただいております。以前はチワワを2匹飼っていました。
調べることや文章を考えることが好きで、自分の考えや経験などを活かせるようなお仕事をしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

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