サバトラってどんな柄?サバトラ猫の歴史・特徴・魅力を解説!

世界にはさまざまな柄の猫がいますが、みなさんは「サバトラ」をご存じでしょうか?
普段から見かけることの多い猫ですが、柄の違いや特徴を理解できると、これまで以上に愛おしくなってくるはずです。
そこで今回は、サバトラ猫の解説をしていきます! 2021年01月20日作成

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サバトラ柄の猫にはどのような歴史があるのでしょうか?特徴的な毛色以外にも、似たような柄をした猫との違いもあわせてご紹介します!

サバトラ猫の歴史

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日本に生息しているサバトラ猫は、高度経済成長期にあたる1950年代に海外から入ってきた猫と、もともと日本に存在していたキジトラ猫などを交配し誕生したとされています。

サバトラ柄の特徴であるグレーの毛色は、自然界だと目立ってしまうことから、家猫として人間に飼われるようになるまで全体数が多くなかったそうです。

サバトラ猫の毛色と身体的な特徴とは?

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サバトラ猫の代表的な特徴をいくつかご紹介します。

★毛色

サバトラ猫は、体全体がシルバー・グレーの毛色をしており、そこに黒の縞模様が入っているのが特徴です。

サバトラ猫のなかにも「シルバーマッカレルタビー」「ブルーマッカレルタビー」などがおり、毛色の違いによって呼び方が異なります。
※「マッカレル」はサバを表す“Mackerel”から、「タビー」は縞猫を表す“tabby”からそれぞれきています。

「シルバーマッカレルタビー」は毛色の色素が薄い個体を、「ブルーマッカレルタビー」は色素が濃い個体をそれぞれ指す呼称です。

まれにですが、「ブルーシルバーマッカレルタビー」と呼ばれる両方の性質を持っている個体もいますが、見極めるのが極めて難しいとされています。

★身体的な特徴

◇目の色
目の色は、グリーンやヘーゼルと呼ばれるイエローとグリーンのグラデーションがかかった美しい色をしています。

◇肉球
多くの個体は肉球の色が濃い茶色や黒色をしていますが、毛色が白に近い個体は肉球がピンク色になることもあります。

◇寿命
サバトラ猫の寿命は約15年と言われています。
15年は家猫の平均寿命とされているため、特段短いわけではありません。

サバトラ猫と似た毛色の猫たち

サバトラ猫と似た毛色を持つ猫たちを知っていますか?
それぞれの特徴やサバトラ猫との違いを解説します。

★キジトラ

キジトラは、茶色やこげ茶色の地色に黒の縞模様が入っているのが特徴です。

名称を「ブラウンマッカレルタビー」といい、鳥類の「キジ」に模様が似ていることからキジトラと呼ばれるようになりました。

特定の猫種を指す呼び方ではなく、上記のような毛色をしている猫はすべてキジトラです。

★茶トラ

茶トラは、キジトラよりも薄い茶色やオレンジの地色に、濃い茶色の縞模様が入っているのが特徴。

名称は「レッドマッカレルタビー」ですが、生姜に似た毛色のことから、欧米では「ジンジャーキャット」と呼ばれています。

★アメリカンショートヘア

アメリカショートヘアは日本でもペットとして人気のある猫種であり、多くのペットショップで見ることができます。

毛色はサバトラと同様に、シルバーの地色に黒の縞模様が入っているのが特徴です。
両者の違いは、アメリカショートヘアの模様がクルクルと渦を巻くように入っているのに対し、サバトラは模様が縞々に入っています。

アメリカショートヘアの特徴的なクルクルとした模様は、「クラシックタビー」と呼ばれており、日本ではシルバーを基調とした「シルバークラシックタビー」が人気です。

サバトラ猫の性格

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サバトラ猫の性格は主に以下の2つに分けることができます。

★慎重で警戒心が強い

このタイプは飼い主以外の人に慣れにくく、初対面の相手に心を開くまで時間がかかります。そのため、飼い始めたばかりの頃は信頼してもらうまでに時間を要します。

慎重に猫との距離を縮めていく努力と時間が必要になるでしょう。

★穏やかで人懐っこい

さきほどのタイプとは正反対で、なでられる・遊んでもらうことが好きな個体もおり、自分から人に寄っていく愛嬌と人懐っこさがあります。

しかし、人懐っこいからといってあまりにも触りすぎたり構いすぎると、猫のストレスになってしまうこともあるため、適度な距離感を保ちつつ、ときには放っておくことも大切です。

サバトラ猫の飼い方

サバトラ猫を飼うときに気を付けたいポイントがいくつかあります。
それぞれ解説していきます。

★運動できる場所を確保する

サバトラ猫は、日本に古くから在来していたキジトラなどの猫を交配しできた柄猫です。
そのため、キジトラの性質を強く受けていると言われています。

キジトラは行動的で活発な猫ですから、当然サバトラも同様の性質を引き継いでいます。
キャットタワーやおもちゃなどの十分に運動できる環境と、走り回っても大丈夫なスペースを確保するとよいでしょう。

★性格による飼い方の違い

サバトラ猫には2種類の性格があるとお話ししましたが、飼育する際にも、それぞれの性格に合わせた違いがあります。

◇“慎重で警戒心が強い”性格の場合
警戒心の強い性格の場合は、ケージなどを活用して安心できる環境作りを心がけます。
強引に近づくと、引っかかれる・噛みつかれることがあるかもしれないので、時間をかけてゆっくりと関係を築いていきましょう。

◇“穏やかで人懐っこい”性格の場合
穏やかで人懐っこ性格であれば、特別なことは必要ありません。
しかし、向こうから寄ってくるてくるからといってあまりに構いすぎると、今度は猫のストレスになってしまうことがあります。
構いすぎに注意し、猫がひとりでゆっくり過ごす時間も作ってあげましょう。

サバトラ猫を飼うときの注意点

サバトラ猫を飼育する際の注意点は、「肥満」と「行動的で活発すぎる」点です。
個体による違いはありますが飼い主がしっかり気をつけて管理してあげましょう。

★肥満

柄によって食欲に違いがあるなどと言われているようですが、そのなかでもサバトラ猫は食欲旺盛な個体が多いようです。

肥満は病気やケガの原因となるため、適度な運動ができる環境を整えてあげましょう。

★行動的で活発すぎる

サバトラ猫は運動が大好きです。キャットタワーやおもちゃを用いて遊ぶのはもちろん、走り回る個体もいます。そのため、遊んでいる最中にケガをしてしまうことも考えられます。

運動スペースを作る際は、「不要なものは置かない」「ケガをしないよう床にマットを敷く」など、可能な範囲での工夫を心がけましょう。

サバトラ猫をより好きになる

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サバトラ猫とほかの毛色を持つ猫との違いはご理解いただけたでしょうか?

シルバーが基調となった可愛らしい毛色が魅力的なサバトラ猫ですが、なにも特別珍しい猫種というわけではありません。
道を歩けば、野良猫として生活しているのを目にすることもあるくらい身近な柄の猫です。

特別な猫種や血統を持った個体がもてはやされることが多いですが、もっと身近にいるサバトラ猫などにスポットがあたるようになると嬉しいですよね!

もし猫を飼おうと考えているのであれば、サバトラ柄の猫はいかがですか?
きっとあなたの素敵なパートナーになってくれるはずですよ。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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