猫にネギを与えるのは危険!?理由や対処方法をご紹介

ネギ類は、さまざまな料理に使用することができる万能食材です。
また、血液をサラサラにするといわれているため、私たち人間は積極的に食べている人もいるのではないでしょうか?
そんなメリットの多いネギですが、猫に与えることはデメリットのほうが圧倒的に多いということをご存知でしたか? 2020年11月14日作成

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猫にネギを与えても大丈夫?

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まずは、猫にネギを与えても大丈夫なのかどうかについてご説明します。
猫に野菜を与えるのは健康に良いと聞いたことがある人も、一度ネギを与える前にここをチェックしてください。

猫にネギを与えるのは絶対にNG

結論からいうと、猫にネギ類を与えるのは絶対にやめましょう。
猫や犬に与えてはいけない代表的な食材である玉ねぎはもちろん、長ネギなども与えてはいけません。

生・加熱ともに与えてはダメ

食材によっては、加熱すれば猫に与えても問題ない場合があります。
しかし、ネギ類に限っては加熱をしても与えてはいけません。
むしろほかの食材といっしょに加熱をしたネギは、独特のにおいが弱くなってしまい、猫が気付かずに食べてしまう可能性があります。
そのため、手作りフードを作るときには特に注意する必要があるでしょう。

猫にネギを与えることで見られる症状

実際に猫がネギを食べると、どんな症状が見られるのでしょうか?
すべては中毒による症状ですが、まず目に見えて元気がなくなります。
猫は基本的に元気がなくても食欲はありますが、ネギによる中毒で食欲もなくなってしまうでしょう。
また、尿が赤くなったときもネギ中毒のサインです。

死に至る可能性も

猫はネギを食べることで、中毒症状を起こして死に至る可能性があります。
しかも致死量は体重1kgあたり15g程度と、少量でも死に至る危険性があるでしょう。

猫が好んでネギを食べることはない

猫が好んでネギを食べることは考えにくいでしょう。
なぜなら、猫は人間よりも嗅覚が優れているため、ネギの独特なにおいを嫌がるからです。
しかし先述したように、ほかの食材といっしょに調理をしてしまうと、ネギのにおいが弱まってしまい、気付かずに食べてしまうことがあります。
特に肉や魚の臭みを取ろうとして長ネギをいっしょに加熱をした場合には、特に注意が必要です。
ネギ類は猫にとって有毒な食材ということを頭に入れて、ほかの食材の臭み消しであってもネギを使用することは避けましょう。

子猫やシニア猫は特に注意!

子猫やシニア猫は、成猫に比べてネギによる中毒症状が重くなりやすいです。
命に係わる可能性が高くなるため、万が一子猫やシニア猫がネギ類を食べてしまった場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

猫にネギを与えてはいけない理由

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猫にネギを与えてはいけないということは、おわかりいただけたでしょうか?
それでは、なぜ猫にネギを与えてはいけないのか、理由をご説明します。

貧血を起こすから

ネギ類に含まれるアリルプロピルジスルファイドという成分が、猫の身体に悪影響を及ぼすと考えられています。
アリルプロピルジスルファイドは、猫の赤血球に含まれるヘモグロビンを酸化させて赤血球を破壊する、溶血という現象を引き起こします。
この溶血が原因となり、溶血性貧血を猫に引き起こしてしまうのです。
いわゆるネギ中毒の症状ですが、この症状が引き起こされるために、猫にはネギ類を絶対に与えてはいけないといわれています。

急性腎不全のリスク

猫にネギ類を与えるのは、急性腎不全のリスクも考えられます。
急性腎不全は、すぐに対処をしなければ死に至る可能性が高い病気です。
貧血と急性腎不全のリスクがあるだけでも、ネギを与えるリスクの高さがうかがえます。

猫がネギを食べた際の対処方法

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それでは最後に、猫がネギを食べた際の対処方法についてご紹介します。
中毒症状が起きてからでは遅い可能性があるため、すぐに対処するようにしましょう。

すぐに動物病院に連れて行く

猫がネギを食べてしまったら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
先述した溶血性貧血は、命に係わることが多いため、早めの対処が大切です。
たとえネギを少量食べただけであってもなにかあってからでは遅いため、なるべく早めに動物病院へ連れて行きましょう。
夜間でも診てもらえる動物病院がないか、事前に調べておくことをおすすめします。

吐かせる

猫がネギを食べてしまった場合は、食べてすぐであれば吐かせることが効果的です。
消毒用のオキシドールを水でかなり薄めたものを飲ませると良いなどといわれますが、素人判断で対処をすると内臓などを傷つけてしまうこともあるでしょう。
そのため、ネギを履かせる場合においても動物病院を頼ったほうが良さそうです。
動物病院では、トラネキサム酸成分の静脈注射を行い、催吐処置をします。
これにより、トラネキサム酸成分の副作用による嘔吐が期待できるでしょう。

人間の食べるものを日頃から与えない

猫をネギによる中毒症状から守るためには、日頃から人間の食べるものを猫に与えないことが大切です。
定期的に人間の食べ物を与えていると、猫は「人間の食べているものは食べることができる」と勘違いしてしまいます。
すると、人間の食べ物を盗み食いしたり、ネギを躊躇なく食べたりするようになってしまうでしょう。
また、ネギを誤って食べてしまわないように、人間の食べ物は冷蔵庫や棚にしまい、猫の手が届かない場所に保管することをおすすめします。

絶対に猫にネギは食べさせないようにしましょう

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玉ねぎや長ネギなどのネギ類は、猫や犬に大きな悪影響を及ぼすことは有名です。
しかし、実際に猫がネギを食べてしまった場合に、どのような症状が起きるかを知っている人は少ないかもしれません。
猫がネギを食べることによって引き起こす溶血性貧血や急性腎不全は、死に至る可能性が高いため、とても危険です。
そのため、なにがあってもネギは猫に食べさせることはないようにしましょう。
また、日頃から猫に人間の食べ物を与えないことも大切です。
人間の食べ物は冷蔵庫や棚にしまい、猫が誤って食べることのないようにしましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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