猫の術後服は使った方が良い?いつまで使うべき?

猫が術後服を使った方が良いとされる理由やメリットについてご紹介。また、術後服はいつまで必要なのかについてもご紹介します。

2020年10月27日作成

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猫の術後は術後服を着せた方が良いの?

飼い猫の場合、子猫を迎える予定がなければ避妊・去勢手術が推奨されていますね。発情によるイライラを軽減したり、マーキング行動を抑えたりできることから、多くの飼い主さんが避妊・去勢手術を選択するでしょう。

そのため、一生のうち少なくとも1回は手術を経験する猫がほとんどではないでしょうか。大きな病気をしなくても、猫が手術をする機会はあるということです。

猫の術後、傷口を守るために着用するのが術後服です。術後服よりもエリザベスカラーの方がよく知られていますが、術後服にしかないメリットもあります。

もともと、猫は服を着ることを好まないので、術後服はストレスになりあまり良くないのでは?と思われるかもしれません。確かに、普段着として服を着せるのはストレスとなる場合が多いようです。しかし、術後に関しては、術後服を着た方が得られるメリットが多いのも事実です。

エリザベスカラーとの違い

エリザベスカラーは、猫が患部を舐めたり噛んだりしないように身に付ける保護具で、扇状になったものを首回りに巻いて使用します。装着は簡単で、動物病院によっては抜糸までの間、貸してくれるところもあります。

エリザベスカラーは定番とも言える保護具ですが、毛繕いができなかったり、動くとあちこちにぶつかりやすかったりなど、猫の動きがある程度制限されてしまい、ストレスになることもあります。また、顔の回りにぐるっと装着するため、視界が制限され不安になったり、恐怖を感じる猫もいます。

術後服は、視界を遮ることなく動きも制限されないため、慣れてしまえば自由に生活することができます。服で覆われている部分の毛繕いはできませんが、露出している足先などは舐めることが可能です。

術後服を着用する目的とメリット

もう少し具体的に、術後服を着用する目的やメリットを見てみましょう。

傷口を清潔に保つ

猫は、傷を舐めて治そうとする性質があります。しかし、傷口を舐めてしまうと清潔な状態が保てずバイ菌が入ってしまうかもしれません。できるだけ早く良い状態で傷を治すために、術後服は役立ちます。

糸やテープを保護する

手術で縫合すると、抜糸までの間は糸が切れないように大事にしておかなければなりません。しかし、糸の切れはしがどうしても気になる猫が多く、噛みちぎって取ろうとする行動は珍しくないのです。しかし、せっかく縫合によって塞いだ傷口が開いてしまったり、治りが悪くなってしまいます。

こうした、傷を塞ぐための糸やテープは、できる限り清潔な状態を保ちそっとしておく必要があります。術後服なら、患部を服で覆ってしまうため、糸やテープも保護できます。

術後服はいつまで着るの?

術後服は、手術後の傷口を守るためのものですから、傷が治るまで着ることとなります。傷口の大きさや、抜糸が終わる時期によってその期間は変わってきます。

例えば、避妊・去勢手術であれば、抜糸までの期間の目安は7~10日ほどとなります。抜糸のために受診をした段階で、獣医さんに相談の上、脱がせても問題ないか判断します。

ただ、男の子猫の去勢手術の場合、患部の場所の特性上、術後服を着ることが難しいです。市販の術後服は、ほとんどが女の子の避妊手術、皮膚の保護、開腹手術などに適したものですので、男の子の場合は獣医師に適した対応方法を確認しましょう。

術後服の選び方のポイント

術後服は、インターネットショップ等で多数販売されています。比較的リーズナブルなものも多いですが、飼い主さんが手作りをすることも可能です。どのような術後服を用意すれば良いのか悩んだ時には、以下のポイントを参考にしてみてください。

適したサイズのものを選ぶ

術後服は、大きすぎても小さすぎても良くありません。本来の目的のためには、ぴったりのサイズのものを選んであげることが大事です。大きすぎた場合、簡単に脱げてしまいます。逆に小さすぎると、窮屈でストレスになったり、患部が圧迫されたりするかもしれません。

特に、多頭飼育をしている家庭では、おさがりの術後服を使用しようと考える方もいるでしょう。おさがりでもサイズがぴったりなら問題はありませんが、そうでない場合は新しいものを購入されることをおすすめします。

着脱のしやすさ・脱げにくさをチェック

やはり、猫にとっては服は馴染みがないため、ボタンなどが気になってしまう猫もいます。前開き、後ろ開き、頭から被せるものなど、いくつかの種類があるため、選ぶ時は傷口の場所や性格を考慮すると良いでしょう。

例えば、お腹に傷口がある場合は、背中の部分にボタンやファスナーなどがあるものがおすすめです。とても活発で服を特に嫌がる猫なら、着脱は少し手間がかかるかもしれませんが頭からかぶるタイプが良いでしょう。

おすすめの猫用術後服4選

術後服エリザベスウエア

動物病院の先生とともに開発された術後服です。伸縮性のある優しい素材で、なで肩の猫にもしっかりとフィットします。速乾性に優れ消臭・抗菌効果のある素材でできており、においや菌の発生も防いでくれるでしょう。


術後服エリザベスウエア

術後ガードスーツ

こちらも、避妊手術や開腹手術後などのために作られた術後服です。
特別な素材を使っており、適度な保温性を保ち蒸れを軽減してくれるため、冷えによるダメージを防いでくれます。


術後ガードスーツ

猫用術後服 ピンク×オフ

通気性の良いガーゼ素材でできた術後服で、こちらも避妊手術や開腹手術などの術後用です。上半身と下半身とがセパレートになっており、頭からすっぽりと着るタイプですがお尻の部分までかぶる必要がないため便利。背中にテープがあり、簡単にとめることができます。


猫用術後服 ピンク×オフ

ペット術後服

コットン製で、薄く伸縮性抜群の術後服です。通気性も良く、夏場でも使いやすいのが特徴。足を遠し、背中で結ぶタイプなので猫の体にフィットしやすいですね。


ペット術後服

猫の術後はストレスを受けにくい術後服を選ぼう

今回は、猫の術後服の必要性や選び方などをご紹介しました。男の子猫の去勢手術後でも使える術後服は探すのが難しいですが、その他の理由で手術を受けた際にはエリザベスカラーよりもストレスを受けにくい術後服がおすすめです。

エリザベスカラーの装着は、動きにくかったり、ご飯や水を自由に口にすることができないなど、様々なデメリットもあります。抜糸までの短期間ではありますが、ストレスの少ない術後服を検討してみてはいかがでしょうか。

参考サイト

エリザベスウエア(参照日2020-9-15)
https://item.rakuten.co.jp/elizabethwear/18-06050-1/

犬と生活 猫の暮らし(参照日2020-9-15)
https://item.rakuten.co.jp/with-dog/10001055/

Tissues Trunk(参照日2020-9-15)
https://item.rakuten.co.jp/tissue/trunk001/

Porto 楽天市場店(参照日2020-9-15)
https://item.rakuten.co.jp/porto3/pet-wear002/

著者情報

こば

小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。

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