飼い主さんは知っておきたい猫の肥満のリスク

猫の肥満は、体のあちこちに負担をかけ、健康に悪影響を及ぼします。どのような弊害が生じるのか、飼い主さんができることは何なのか、ご紹介します。 2020年08月24日作成

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「肥満は万病のもと」は猫も同じ

肥満は万病のもと、とよく言われますよね。これは、人間に限らず、猫にとっても同じことが言えます。飼い猫の場合、飼い主さんが用意するフードで栄養を摂っていますから、管理がとても重要。しかし実際には、日本で飼われている猫の過半数が太りぎみ、あるいは明らかな肥満であるという結果が出た調査も過去にはあります。つまり、2頭に1頭は、肥満を改善する必要があるということ。決して、油断できるものではないことがわかります。

ころころとした見た目が可愛いから、多少太っていても問題ない!という飼い主さんもいるかもしれません。デブ猫コンテストなど、太っている猫こそ可愛いと錯覚してしまうようなイベントがあるのも事実。そのため、猫が肥満になってもそれはそれでいい、と勘違いしてしまうきっかけもあるでしょう。しかし、だからといって肥満が良いものということにはなりません。

猫の肥満は、関節や筋肉、心臓、呼吸器などへの負担が大きくなり、糖尿病などのリスクも高まります。さらに、肥満度合いが高まると、呼吸器不全といった命に関わる事態にもなりかねません。

猫が肥満になるとどんなことが起こる?

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猫が肥満になると、体のあちこちに悪い影響を与えたり、負担になったりします。一言でいうと、猫の肥満は寿命を縮めかねない様々な弊害を引き起こします。一般的に起こり得る可能性がある弊害について見てみましょう。

関節・筋肉の負担増

人間でもそうですが、体重が増えればその分、足腰への負担が大きくなります。関節や、靭帯、椎間板などを痛め、捻挫や椎間板ヘルニア、関節炎といった症状につながる可能性が高くなるということです。すでに肥満が認められたり、肥満で運動をあまりしない猫の場合、無理にジャンプしたり高いところから飛び降りたりすると、着地の衝撃が強すぎて背骨、椎間板、四肢の関節を痛めてしまう可能性があります。ダイエットのために運動量を増やそうと試みる飼い主さんは、注意してあげてくださいね。

心臓、呼吸器への負担増

体重が増えると、動く際の心臓の負担が増えます。重い荷物を背負って歩くのと、身軽な状態で歩く時の違いを思い浮かべると分かりやすいです。また、脂肪が首回りにつくことで、気道が圧迫され息がしにくくなります。実際に、肥満猫の中には、豪快なイビキをかく子もいるのだそう…。かつて最も太った猫として知られたオーストラリアの「ヒミー」をはじめ、他の有名な肥満の猫も呼吸器不全で命を落としたといいます。

糖尿病などの病気にかかりやすくなる

肥満は、糖尿病や高血圧などの病気のリスクも高まります。全身の手入れができず皮膚疾患が起こりやすくなったり、不衛生の状態から感染症を起こしやすくもなります。その他にも、肥満が原因で運動しなくなると、体内の器官が弱ったり免疫力が落ちたりして、病気にかかりやすくなります。

麻酔が効きにくくなる

もし、緊急で手術をしなければならなくなった時、肥満状態にあると麻酔が効きにくくなる恐れもあると言われています。さらに、分厚い脂肪が手術の妨げになるかもしれません。肥満が病気を起こしやすくするだけでなく、治療にも弊害が生じる可能性があるということです。

猫が肥満になる主な原因

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とはいえ、先程も申し上げたように、日本の飼い猫の過半数が肥満傾向、あるいは肥満だとすると、猫はとても太りやすい体質だと認識しておいた方が良いでしょう。具体的に、肥満を招く原因として考えられることをチェックしておくと対策しやすいですね。

食べ過ぎによるカロリーオーバー

猫の肥満の原因として、まず始めにチェックすべきポイントです。飼い猫の場合、食事はすべて飼い主さんの管理に委ねられています。適正量以上のフードをあげていませんか?目分量で適当にあげている方も多いのではないでしょうか。肥満が気になるのであれば、いつもの食事量が適正かどうか、しっかりと計測してみましょう。おやつのあげすぎにも注意が必要です。

避妊・去勢手術の影響

子猫をとる予定がない場合、飼い猫には避妊・去勢手術が推奨されています。避妊・去勢手術を行うと、ホルモンバランスの変化により食欲が旺盛になる傾向にあるようです。また、代謝が落ち太りやすくなるため、避妊・去勢手術後に「食べさせ過ぎないように」と教えてくれる病院も多いです。

運動不足

室内飼いの猫の運動量をあげるのは、とても難しいことかもしれません。猫のダイエットを行う上でも、運動量アップによる減量は難易度が高いと言われています。そもそも、室内飼いの猫は、自分で狩りをして獲物を捕まえる必要がないため、屋外で暮らす猫よりも運動量は少なくて当然。さらに、大人になるにつれ運動意欲が低下していくことで、太りやすい体になります。

その他

猫も老化により、基礎代謝が下がり動きにくい体になります。そのため、若い頃と同じ食事内容と量を維持し続けていると、自然に太ってしまう可能性があります。また、病気によって体重が増えたり、ケガによる運動量低下が引き金となり肥満につながることもあります。

一度太るとダイエットは長期戦

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室内で飼われる猫は、とても太りやすいことがわかりましたね。太るのは簡単でも、痩せるのは一筋縄ではいかないのは、猫も人間も同じです。しかし、猫の場合は自分からダイエットすることはないため、飼い主さんの管理にかかっているといっても過言ではありません。

猫のダイエットは、食事量・内容の見直しと、運動量の増加が主流です。しかし、闇雲に食事量を減らすのは危険。脂肪肝という、肝臓の病気のリスクが高まります。また、運動量を無理に増やすと、関節や筋肉等を痛めてしまう原因にもつながります。

猫のダイエットは長期戦を覚悟しなければなりません。食事は極端に減らすのではなく、ダイエットに適した総合栄養食を適正量与える、運動は無理のない方法で短時間から始めるなどの配慮が必要です。

猫の肥満は大問題!日頃から対策を

今回は、猫の肥満についてご紹介しました。健康的に長生きするためにも、肥満にならないように日頃から注意してあげることが大切です。「ちょっと太りすぎているかな?」と感じたら、すぐに対策しましょう。

著者情報

こば

小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。

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