魚の骨が猫の喉に刺さった!危険性や対処方法について

猫はもともと肉食動物であり、魚を好んで食べることはあまりありません。さらに、魚には多くの骨があるため、猫にとっては危険が多い食べ物のひとつです。
それでは、猫の喉に魚の骨が刺さった際の、危険性や対処症について確認してみましょう。 2020年06月19日作成

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どんな魚の骨が猫の喉に刺さるの?

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魚といっても、さまざまな魚種があります。
まずは、猫の喉に刺さりやすいのは、どんな魚なのかを知っておきましょう。

小魚以外の魚の骨はすべてNG!

猫は人間のように、食べ物を何度も噛んですり潰してから飲み込むという動作をしません。
基本的には、食べ物は丸飲みするか、1・2回噛み砕いてそのまま飲み込んでしまいます。
そのため、魚の骨も同様に丸飲みをしてしまうため、小魚以外の大きさの魚の骨であれば、喉に刺さる可能性が高いです。
もちろん運良くスムーズに胃袋まで流れれば問題はないでしょうが、もしも喉に刺さると痛みのほかにもさまざまな苦痛があるため、注意をしなければなりません。
小魚以外の魚の骨は、長く細い骨が多いため、それだけ猫の喉に刺さりやすくなっています。

食べ慣れていれば小魚なら問題ない

子猫の頃から小魚を与えていれば、上手に骨も食べることができるでしょう。
そのため、小魚を食べ慣れた猫であれば、小魚程度であれば与えても問題ありません。
しかし、成猫になるまで魚を食べたことがない猫が突然小魚を食べると、小魚の細かい骨が喉に刺さってしまう可能性があります。
もしも猫に魚を食べさせたいのであれば、にぼしを与えるようにしたほうが良いかもしれません。
にぼしであれば、骨が喉に刺さることも考えにくいでしょう。
ただし、にぼしもミネラルが豊富に含まれているため、与えすぎは厳禁です。
過剰にミネラルを摂取すると、腎臓病や尿路結石の原因にもなってしまいます。
また、もしもにぼしを猫に与えるのであれば、猫用に販売されている無塩タイプのものを与えるようにしましょう。

魚の骨が猫の喉に刺さる危険性

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私たち人間も、魚の骨が喉に刺さったら苦しいものです。
すぐに骨が喉から取れるから良いですが、最悪の場合何日も骨が刺さった痛みに耐えなければなりません。
そこで、猫の喉に魚の骨が刺さった場合の危険性についてまとめました。

吐こうとするけど吐けない

魚の骨が喉に刺さると、喉に違和感を感じます。
猫はその違和感を解消しようと、吐くような動作をしますが、なかなか吐くことはできません。
何度も吐くような動作を見るのは、飼い主としてもつらいものがあります。

元気がなくなる

猫は魚の骨が喉に刺さることにより、元気がなくなってしまいます。
さらには食欲もなくなってしまうため、お腹が減っている中で食べられない猫はつらい思いをするでしょう。

口を気にする・口を閉じない

猫は喉に魚の骨が刺さっているため、しきりに口の中を気にするような素振りをするようになります。
前足で口を触ろうとしたり、痛みを感じるため口を閉じないなどの症状が見られるでしょう。
また、口を閉じないために口内が乾燥して口臭を感じることもあります。

魚の骨が猫の喉に刺さった場合の対処方法

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それでは、もし猫の喉に魚の骨が刺さってしまったときはどうすれば良いのでしょうか?
早く猫が楽になれるよう、対処方法をご紹介します。

動物病院へ連れて行く

基本的には、魚の骨が猫の喉に刺さった場合は、動物病院へ連れて行くほかありません。
獣医師であれば、同様の猫を診たことがあるでしょうし、対処の方法も熟知しています。
さらには、すぐに動物病院へ連れて行くことで、症状がどれくらいのものなのかも把握することが期待できるでしょう。

取れそうであれば取ってあげる

もしも、猫の口の中を見てみて骨が取れそうな場所に刺さっている場合は、自分で取ってみても良いかもしれません。
ただし、ほとんどの猫は口の中に異物が入ることに慣れていないため、嫌がるはずです。
そのため、もしも自分で猫の喉に刺さった骨を取るのであれば、必ず2人以上で行うようにしましょう。
1人は猫を動かないように抑えて、もう1人はピンセットなどを使って猫の口の中を傷つけないように注意しながら、骨を取り除きます。
ですが、よほど大人しい猫でない限り、私たち素人の手で猫の喉に刺さった魚の骨を取り除くのは難しいでしょう。
猫が暴れて嫌がるようであれば、すぐに諦めて獣医師に診てもらったほうが早く解決することが期待できます。

猫に魚を食べさせるときは?

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猫が魚好きというのは、日本特有のイメージなのです。
実際には猫は肉食動物であるため、鶏肉やラム肉などのほうが魚よりも好んで食べます。
ですが、「猫にどうしても魚を食べさせたい!」と考える人もいるでしょう。
そこで、猫に比較的安全に魚を食べさせる方法をお教えしましょう。

青魚を避けて味付けをせずに加熱する

さばやあじなどの青魚には、DHAやEPAといった不飽和脂肪酸が多く含まれています。
猫が不飽和脂肪酸を過剰摂取してしまうと、「黄色脂肪症(イエローファット)」という病気を発症する危険性があります。
これは、猫の腹部や胸部の脂肪が炎症を起こしてしまう病気です。
また、当然のことですが猫に魚を与えたいのであれば、味付けはしてはいけません。
味付けせずに加熱して与えることで、肥満や寄生虫などのリスクを避けることができるでしょう。

少量だけ与える

かつおやまぐろなど、比較的不飽和脂肪酸が少ない魚種であれば、猫に与えても良いでしょう。
しかし、それらも過剰摂取をすると身体に害がある可能性があります。
そのため、猫に魚を与えるときには、おやつ程度に少量を与えるようにしましょう。

骨以外にも危険が多い

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「猫は魚が好きなんでしょ」?とイメージで猫に魚を与える人は少なからずいます。
ですが、魚には多くの骨があり、猫の喉に刺さると猫自身つらい思いをするでしょう。
さらには、もともと肉食である猫に魚を与えたとしても、十分なたんぱく質を摂取することは難しいです。
飼い主は良かれと思って猫に魚を与えるのかもしれませんが、魚には骨以外にもいろいろと危険が多いことを覚えておかなければなりません。
また、猫の喉に魚の骨が刺さった場合には、すぐに気が付くような症状が多いです。
なるべく早めに動物病院へ連れて行くことで、早期解決が見込めるでしょう。
もしも猫に魚を与えたいのであれば、おやつやご褒美としてにぼしを与える程度に抑えておいたほうが良いのかもしれません。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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