猫の肥満は要注意!ダイエット法のご紹介<食事編>

愛猫の体重が気になっている飼い主さんに、食事によるダイエット法をご紹介します。太りすぎは猫のためにはなりません。むしろリスクばかりです。猫の肥満は要注意ですよ! 2019年06月16日作成

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かわいい愛猫が喜ぶからといって、ついついご飯を与えすぎてはいませんか?

「猫は丸々していた方がかわいい」とか、「ぽっちゃりしてた方がかわいい」とかっていう話をよく耳にしますし、SNSなどではぽっちゃり猫が人気だったりします。しかし、猫の太りすぎ、いわゆる「肥満」はよくありません。

今回は、猫の「肥満」の原因とリスク、そして、食事による猫のダイエット法についてご紹介します。

猫の肥満のリスク

猫の適正体重は、猫の種類や体型、骨量によっての差がありますが、適正とされる体重の15%以上超えると、身体に悪影響が出る「肥満」と判断されます。

猫が肥満になると、心臓や血管に負担がかかり、循環器系の病気(心肥大、心不全、高血圧)のリスクが高まります。そもそも肥満とは、脂肪組織が過剰に付着している状態です。脂肪細胞は酸素と栄養の供給が必要で、これらは血管を通じて運ばれるため、肥満の猫は適正体重の猫よりも血管が長くなるなど、毛細血管が発達します。

そうなってくると、循環する血液量が増え、身体全体の水分量も増え、その結果、拍出時の力や心拍数も増加し、血圧が上がって心臓に負担をかけてしまいます。

また、皮下脂肪が増えると、皮膚への栄養血管にも負担がかかり、皮膚病になりやすくなったり、キズが治りにくくなりったりします。

さらに、体重が増えることで、関節への負担もかかります。関節炎や椎間板ヘルニア、靱帯断裂など、俊敏な猫らしい動きができなくなります。動かなくなると、ますます肥満に拍車がかかってしまいます。

ほかにも、インシュリンの反応性が低下することによって糖尿病になったり、便秘になりやすくなったり、腫瘍ができやすくなったりします。

人間の肥満によるリスクと、まったく同じといって過言ではないです。しかし人間と違い、猫は話せませんし、一人で病院に行くこともできません。気づいたころには手遅れ、なんてことにならないように、飼い主のよる体重管理が重要です。

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猫の肥満の原因

猫の肥満の原因は、カロリーオーバーの食事や、運動不足によるものです。また、避妊・去勢手術が済んでいる猫の場合は、代謝が落ちたり、ホルモンバランスが崩れるので余計に太りやすくなります。

猫は、性本能によって、食事の量やエネルギーがコントロールされます。それを手術によって絶つことで、「食べる」欲のみが残り、ついつい食べ過ぎてしまいます。食べるだけ食べて、発散させる機能がないので、避妊・去勢手術の後は、肥満に繋がりやすいのです。

実際、我が家の猫たちが手術をした際も、先生に何度も「手術後は太りやすいから気を付けて」と言われました。なので、手術が済んだタイミングで、ご飯も高カロリーな子猫用から、カロリーバランスのとれた成猫用に切り替えました。まだ1歳になっていませんでしたので、徐々に慣れさせていきました。

避妊・去勢手術以外でも、季節によってはあまり動かなくなることもありますし、猫のシニア期と呼ばれる7歳を過ぎると、だんだん行動も落ち着いてきて、激しい走りや運動会、高い場所へのジャンプなども徐々にしなくなってきます。

そうなってくると、食べては寝て、食べては寝ての繰り返しなので、エネルギーも消費しないまま脂肪として蓄えられていきます。まさに、肥満への兆候です。


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食事のコントロールでダイエット!

猫を病気のリスクから救うためにも、猫もダイエットをしましょう!
といって、食事を抜いたり減らしたり、ではなく、食事のカロリーをコントロールします。

市販されているダイエット用のご飯のパッケージを見ると、これまで食べていたものよりも、カロリーが少ないのがわかります。食事量を減らすのではなく、こうした低カロリーなご飯を与えましょう。

理想的な低カロリーご飯は、低脂肪で高繊維質、かつ栄養バランスの良いご飯です。一般的なフード割高で若干お高めですが、栄養バランスや健康に配慮されたご飯なので、むしろそんなに高いとは思いません。ダイエットを安全かつ効果的に行うためには、非常に効果的であります。

いきなりの低カロリーご飯や、そもそものカロリー計算についてわからない場合は、選んだメーカーのウェブサイトで詳しく紹介されています。私も猫たちの体重が変わるたびに、電卓とペンを片手に計算していますが、自分の猫の適正給餌量を知ることができて、とても勉強にもなりますよ。

なお、これまでのご飯から低カロリーご飯に変えるタイミングですが、いきなり全部を変えてしまうと、猫はなかなか食べてくれません。一口目は食べても、次からは口にしてくれません。猫というのは、神経質な生き物です。いきなり違う匂いと味に戸惑い、二度と見向きもしてくれません。

なので、元々のご飯と最初は混ぜるようにして、少しずつ慣らしていきましょう。

我が家もご飯の切り替えタイミングで何度か失敗して、なかなか大変な思いをしたことがあります。「猫はグルメ」とよく言いますが、なるほど!と感心するほどでした。

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最後に

もう一つ、猫の食事におけるダイエット法をご紹介します。

肥満になりやすい猫は、出された食事を一気に食べる傾向がありますが、人間のダイエットと同じように、猫も少しずつよく噛んで食べる方が好ましいです。

なので、猫が一気食いできないように、猫の前足だけが入るような、狭い入れ物にご飯を入れたり、器に一粒ずつ入れるなどして、一気食いさせない工夫をしてみましょう。

基本的には「ダラダラ食い」も良くないとされていますので、一度で全部食べない場合は、そのままダラダラ食べさせないで、30分ぐらいを目安にして、一度ご飯をさげてしまいましょう。猫は空腹時間がないと太りやすい、とも言われています。

猫の肥満は、人間と同じようなリスクが伴います。太りすぎて走れなかったり、高いところにジャンプできないなんて、正直可哀想です。毛づくろいだってままならないと、猫としての楽しみをほとんど失ってしまいます。

健康で、長生きしてもらうためにも、我々飼い主の管理が大切です。可愛いからと言って、オヤツのあげすぎにも要注意です!どうしても、のときは、低カロリーのオヤツを選びましょう!

著者情報

UCHINOCO編集部

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