みんなどうやってる? 多頭飼いでの猫の体調管理

猫の多頭飼いを成功させるコツは工夫が必要です。気になるのは病気ですが、いったいどうしたら健康管理ができるのでしょうか。

2019年02月02日作成

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多頭飼いにはワクチン接種が必須

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多頭飼いは、1匹飼いとは違う注意や配慮が必要です。

一番気を遣わなければならないのが病気です。特に一匹が伝染病にかかってしまったら、あっという間に猫たちに広がって、次々と不幸なことに…ということにもなりかねません。

猫の命と健康を守るためにも大切なのが、混合ワクチンです。

生まれたばかりの子猫は母猫の母乳からもらった抗体がありますが、生後2カ月半~3カ月ごろに切れてしまいまうため、その前にワクチンを接種する必要があります。

ワクチンの接種スケジュールは、世界小動物獣医師会(WSAVA)が推奨するガイドラインというのがあります。

これによると
・初年度は生後6~8週で開始
・その後は16週目までに2~4週ごとに接種
・再接種(ブースター)は生後6カ月または1歳で接種
・それ以降は低リスクの場合は3年に1回、高リスクの場合は年1回
が望ましいとされています。

再接種(ブースター)は追加接種をすることでより免疫を高めるためのものです。

また、感染症にかかるリスクは猫の飼育環境により違ってきます。

たとえば、室内で1頭飼いされていて、ペットホテルも利用しないなら「低リスク」ですが、外猫、日常的に屋外に出ている飼い猫、多頭飼いの猫、定期的にペットホテルを利用しているなら「高リスク」とされます。

ただ、室内飼いの猫は、感染症にかかる可能性が低いため、ワクチン接種は不要と思うかもしれません。しかし、外に出てしまう可能性もありますし、また、外から人がウイルスを持ち込む恐れもあります。

まずは信頼できる獣医師に相談をして、接種するワクチンスケジュールを決めておけば安心できます。

新入り猫を迎えたら…

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新入りを迎える時は、特に注意が必要です。

拾った猫の場合は、どんな菌を持っているかわからないので、動物病院で診断してもらうことが先決です。また、ワクチンの接種歴がわからない猫の場合も、まずは検査をしてもらい、抗体価が低い場合には、3種混合ワクチンを接種してもらいます。ワクチン接種が終わっていない場合は、接種から2週間経つまでは他の猫と接触させないようにします。

多頭飼いする上で一番注意したいのが、猫白血病ウイルス感染症などの病気です。感染率が高く、しかも死亡するケースも多いので気をつけなければいけません。

ですから、先住猫に移さないためにも新入り猫はきちんと検査をしておかねばなりません。

感染症のほか、見逃せないのがノミやダニです。これらは、かゆいだけではありません。伝染病や寄生虫を媒体するので、1匹でも発見したら、その時点ですべでの猫にノミがついていると考えましょう。

すぐに全員をノミ取りシャンプーし、部屋の隅々まで徹底的に掃除をするようにします。ノミは体温の高いものに集まる傾向があるため、子猫や病気で熱のある猫についている可能性もあります。そんなときは、病院に連れていき、ノミ取りの薬を処方してもらうと安心です。

食事は個別に与えよう

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食事も猫の健康を左右します。健康は口からです。

きちんと食べているか、いつもと同じように食欲はあるか…などを知ることができますので、食事はいつもしっかりと観察するようにしましょう。

たとえば、食べ方を見るだけでも、いろんなことがわかります。

まずは、猫の力関係です。横から取られてしまうような猫は最下位の猫です。ひょっとしたら、他の猫からいじめを受けていることも考えられるので、後で足りないようなら別に与えるなどの配慮が必要です。

食べる量で、その日の食欲もわかります。いつもより食欲がない、または食べないようなら、病気の可能性もあるので、他に何らかの症状が出ていないかを観察し、具合が悪いようなら病院へ連れて行きましょう。

中には食べるのが遅い猫もいるでしょう。それも個性ですが、他の猫に食事を取られてしまうようなら、やはり別に与えるようにしてください。

そのほか、競って食べてしまい、後で吐くような猫がいるならそれも注意が必要となります。

全員がきちんと食べているかを見るためにも、皿は個別に与えるようにして、共有させないことが大事です。

また、親子などで多頭飼いをしている場合、1匹に泌尿器系に病気が現れたら、かかりやすい環境・体質などがあると考えられます。その場合は食事を変えてみるのも手です。


ずっと元気で長生きさせるためにも、注意やちょっとした工夫が大切です。食欲ばかりでなく、トイレもしっかりと掃除をしながら健康状態を見極めることが大事です。猫は具合が悪くても、隠そうとする動物であることを忘れずに!

著者情報

UCHINOCO編集部

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