猫に多い下部尿路症とはどんな病気?

猫の泌尿器系の病気です。専門用語では「FLITD」と表記します。膀胱に関する病気を一般的には下部尿路疾患と呼んでいるのです。どの猫にもかかりやすい可能性のある病気です。猫の飼い主さんは知識を持っておくことで、いざというときに役立ちます。 2019年02月22日作成

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下部尿路疾患について

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猫が発症しやすい病気があります。

・突発性膀胱炎
・尿路結石症

この2つの病気は突然、猫の体に異変をもたらします。猫にとっても排泄の回数や量は健康のバロメーターになります。突然、頻尿になっている様子を見せるときには、必ず下部尿路疾患にかかっていると考えてください。

具体的な症状は?

猫がいつもとは違う場所に、おしっこをするようになって困っている!時には、病気になっているのでは?と疑ってもよいのです。そして尿の様子にも異変が感じられるようになります。血が混ざっているような尿や、いつもとが違う色の尿が出ている場合にも、早く診断を付けてもらうべきです。

・尿の臭いが強い
・トイレに長く居るのに尿が少ない
・おしっこのたびに痛がる
・お腹周りが硬化している

このような症状は、下部尿路症の代表的な症状です。

猫の膀胱炎について

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猫が膀胱炎になる原因は、尿道側から細菌が膀胱に侵入することで発症するのです。尿道が短い雌に多く発症するという傾向があります。飼い主さんとしては、特に思い当たるものがなくても、膀胱炎は突然発症します。昨日までは全く普通にしていたのに、突然、トイレに頻回行くようになる場合や、尿が思うように出ていないという場合には、早急に動物病院で診察を仰ぐことをお勧めします。

知らない間に治ってまた再発

猫の場合、膀胱炎になっても比較的すぐに自然治癒することもあります。飼い主さんのほうも、特に何もせずにまた普通に排泄をしている様子を見ると、つい安心してしまいます。ただ、自然治癒したものは、すぐに再発してしまいます。まずはきちんと抗生物質を飲んで、再発を防ぐことが肝心です。

猫の膀胱炎・生活の改善

猫の下部尿路症を予防すためには、まず飲み水を多く飲めるように工夫をすることです。どこででも、水を飲めるように設置場所や数を増やすなど、工夫をしてあげましょう。膀胱炎の場合には、とにかく早期発見が功を奏します。こじれてからの治療は時間がかかるものです。

猫の尿路結石について

尿路結石症は尿道が長い雄猫に発症率が高いと言われています。もちろん、雌猫の場合にもかかる可能性もあります。膀胱炎と同じように、トイレに行く回数が増えること最初の症状です。排尿をするときに痛みを伴うようになると、いつもの鳴き声とは違う声で鳴くようになります。

猫の尿路結石はかなりの苦痛を伴います。尿の様子を観察すると、トイレ砂の部分にも異変が起きます。なぜかトイレ砂の部分がキラキラと光っていることで飼い主さんは驚かされます。これは尿の結晶や結石が一緒に排泄されているからです。

放置すると悪化する

尿路結石のために、猫の尿道が塞がってしまうと尿を排出できず尿毒症に進行してしまいます。このようになってしまう前に、治療を受けるようにしてください。

猫の尿路結石・治療について

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猫の尿道にある結石の大きさがまだ小さい間は内科治療で結石を流してしまうことが可能です。尿路感染症に効果が高い抗生物質を投与して様子を見ます。それでも、完治しない場合や、結石が大きな場合には外科的手術で摘出します。

治療と同時に尿がアルカリ性、酸性に偏らないようにするとために、キャットフードも療法食に切り替えるなど、食生活も改善しましょう。

運動不足や普段のおやつが原因になることも!

猫が好んで食べるおやつに含まれるミネラルが、尿路結石を引き起こす原因になることもあります。できるだけミネラル分の少ないおやつに切り替える、もしくはおやつを食べないという生活習慣を見直すことも、肝心です。そして適度な運動も尿路結石予防につながります。

猫の下部尿路症にはご用心を

急激に尿道が閉塞してしまうと一刻を争うことになります。尿がきちんと排出されているか?尿を出すときに痛がっていないか?など、つぶさに観察をしていると、早期発見にもつながるのです。

著者情報

UCHINOCO編集部

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