猫の去勢について、去勢する必要性やメリット・デメリットとは?

近年猫ブームが到来して、猫を飼っている家庭が増えてきています。
それと同時に、望まない交配をして猫が増えてしまい、愛護センターに持ち込まれる猫も沢山います。
今回は猫の去勢についてまとめています。 2018年06月11日作成

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ペットショップやブリーダーさんの元で飼った場合
交配を望んでいないのであれば去勢や避妊手術を受けるようにと、進められていると思いますが、何故それほど去勢手術が必要なのかわからない方もいらっしゃると思います。
今回は、猫の去勢について、その必要性やメリット・デメリットもご紹介していますので、是非参考にしてください!

去勢手術の必要性

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猫は、1回の出産に2~6匹を産みます。
猫には閉経がないので10歳になっても産むことが出来ます。
人間が、猫の交尾を制御しておかないと、産んではまた妊娠しての繰り返しになる場合があり、生涯40匹~50匹産むことも可能です。
オス・メスで飼う場合は避妊、去勢手術をしないと大変な事になってしまいます。
外飼いをしていると飼い主の知らない所で子供を作ってしまい、産れてきた子猫の多くは保健所などに連れて行かれています。
猫の殺処分を減らすためにも猫を飼ったら必ず去勢手術を行ってください。

又、去勢手術や避妊手術はオス特有、メス特有の病気の予防にもなります。

去勢のメリット

去勢をすることによってメリットは沢山あります。

・病気の予防
オス特有の病気、精巣腫瘍が予防できます。
他にも前立腺肥大など雄性ホルモンの影響で生じる病気の発生率がグンと下がります。

・発情期が無くなる
去勢する事で発情期がなくなります。
発情期は猫にとってもストレスになるので、発情期がない事で猫が感じる日常的なストレスも減ります。
又発情期に出す大きな鳴き声も無くなるので、飼い主さんも助かります。

・スプレー行為をしなくなる。
オスは自分の縄張りにおしっこのニオイを付ける習性があります。
このおしっこはとても臭く、家の中でされてしまうとニオイが中々取れません。
こういった行為はしつけでは治すことが難しいのですが、去勢する事によってスプレー行為が無くなる事があります。ですが、スプレー行為が日常的にあった場合、癖になって去勢手術した後でも続く場合もありますので、
スプレー行為をするようになる前に去勢するのが一番です!

・オス同士の縄張り争いが無くなる。
縄張り争いが無くなる事で、感染症をもらいにくくなります。

去勢手術のデメリット

去勢手術によって生じるデメリットは無いです!
強いていうのであれば、子供が生涯作れなくなるのはもちろんですが、
猫によっては食欲が増して太りやすくなるので体重管理が必要になってきます。
また、手術は全身麻酔下で行われますので、麻酔のリスクを伴います。

去勢手術の時期

猫の発情は大体7ヵ月頃から始まると言われています。
最初の発情期が来るまでに病院へ連れて行き手術の日程を決めます。

もし、手術する前に発情期が来てしまった場合、病院によっては
発情期中は手術をしない所がありますので、そうなった場合は発情期が終わってからの手術となります。いずれにしても獣医さんとの相談が必要です。
成猫でも手術できるのかという疑問を持っている方が多いのですが、成猫でも去勢手術は可能です!

術後に気を付ける事

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術後回復するまでは、飼い主さんが猫の体調をしっかり見てあげる事が必要です。
術後少しの間、抗生剤を処方されることがありますが、体質によっては抗生剤の影響で下痢になる事があります。また、知らない場所に連れて行かれたことによるストレスで下痢が続く場合もあります。
術後は出来る限り猫のストレスにならないような生活をさせてあげることで
回復をサポートしてあげましょう。

そして、術後は体重が増えやすいです。
こういった場合は、エサの量を減らすのではなく
低カロリーのキャットフードに変更する事をオススメします。
家の中で飼っている場合は、家の中で運動が出来るようにキャットタワーの設置を考えたり、飼い主さんが遊んであげるなど、少しでも運動をさせる様にしましょう。

去勢手術は猫にとっても飼い主さんにとってもメリットになる事が多いです。
今から猫を飼う方はもちろん、現在飼っていて、去勢手術を考えている方は
今からでも遅くはないので、去勢手術を行う事をおすすめします!

この記事は獣医師が監修しています

本間 克巳

・本間獣医科医院長
・北里大学 獣医畜産学部 獣医学科卒業
・小動物臨床専門
・その他、海外協力事業とNPO法人の活動、アジア諸国への病院設立、人医師との腎臓移植・腹膜透析・細胞再生医療などの共同開発事業など幅広く活動中

著者情報

UCHINOCO編集部

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