猫の耳に関するフシギを解明!

猫は、犬より聴力が優れていると聞きますが、一体どれだけ優れているのでしょうか。ここでは、そんな猫の耳に関するフシギを解明していきます。 2018年07月17日作成

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聴力に優れた猫は、耳で何かを察知するだけでなく、感情も耳で表現することができます。それでは、一体どのように感情を表現し、どのような働きをするのでしょうか。

犬の2倍!

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猫の聴力について

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外出から戻ってくると、玄関の前で愛猫が待っていた!そんな光景を経験した方も多いのではないでしょうか。実はこれ、猫の聴力が優れているからこそできることなのす。

猫の聴力はすごい!

聴力が優れているという猫は、犬の2倍の聴力を持っています。特に、高音を聞き分ける能力に優れており、その音の高さは、犬の40キロヘルツに対し80キロヘルツまで聞こえるそうです。

実は、これには理由があります。

猫の獲物といって1番に思いつく【ネズミ】、このネズミの鳴き声が30~90ヘルツなのです。そのため、獲物であるネズミを確実に捕らえるために、聴力が進化していったと言われています。

耳・ひげ・嗅覚の関係性

視力があまり良くない猫にとって、音を聞き分ける聴覚・風向きや幅を図るひげ・獲物の匂いで居場所を見つけ出す嗅覚は、獲物を確実に捕らえるために必要な能力です。そのため、常にアンテナを張り巡らせています。

猫を観察していると、時々耳をピクピクと動かしていることがあります。これは、私たち人間には聞こえない音を聞いているサインで、獲物を捕らえるときも敏感に察知します。

暗闇にも強い

猫は夜行性のため、昼間より夜の方が活動的です。また、通常であれば、暗闇は感覚がつかみにくいものですが、聴力に優れている猫は、夜でも獲物との距離しっかりと測ることができるそうです。

飼い主の帰りが分かる

家に帰り玄関をあけると、愛猫が座ってお出迎えをしてくれたなんてことはありませんか?実は、猫は聴力が優れているからこそ飼い主さんの帰りが分かるため、数分前から玄関の前で帰りを待っているそうです。もちろん、個体差もあるのですべての猫がするわけではありませんが、なんとも順順で可愛らしい行動です。

4つの感情を表します

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耳で感情を表現する

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猫を観察していると、耳の向きが変わったりすることがあります。猫も、犬同様に耳を動かすこと、平常心・好奇心・敵対心・恐怖心の4つの感情を表現しています。それでは一体、どのようなに感情を表現しているのでしょうか。

耳を前に向ける

耳を前にピンっと向けている時は、驚いた時や何かに興味を持っている時によく見られます。

耳を後ろに向ける

よく耳にするイカ耳のことで、耳を後ろに向けることで、怒りや不満を表現しています。また、初めて見るものや初めて臭いを嗅ぐものに遭遇した場合のも、このような耳で感情を表現します。

耳を下に向ける

イカ耳が更に下を向いた状態で、恐怖心や服従心を表現しています。とても嫌だという気持ちを表現しているため、しつこくかまうことにより攻撃されてしまうこともあります。

サインが出たら要注意

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耳に関する病気

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愛猫が耳をよく掻く・頭を振る・耳を気にしているなどの症状が出たら、耳のトラブルを抱えている可能性があります。ここでは、猫に多い耳の病気を紹介していきます。

外耳炎

耳を掻く頻度が多い他、家具に頭をこすりつけたり耳の汚れが気になる場合は、外耳炎の可能性があります。耳ダニやアレルギーが原因のことが多いため、気になったら早めに動物病院を受診しましょう。

耳ダニ感染症

耳の中だけに寄生するダニが原因で、黒いワックス状の耳垢で耳が埋めつくされるため、耳から悪臭がします。また、かゆみも伴うため、しきりに掻いたりこすりつけたりします。ダニを駆除する薬が必要になるため、気になった場合は必ず動物病院を受診しましょう。

扁平上皮癌

耳の先端に扁平上皮癌という皮膚ガンができることがあります。特に白色被毛の猫で多くみられます。これは片側だけでなく、両側に起こることもあります。初期はただれたような病変ですので、皮膚病だと安易に見過ごさないように注意しましょう。

耳のトラブルは動物病院での治療が必要になるため、自然治癒は難しいです。早い段階で発見し、治療を行うことが重要です。異変を感じたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。

この記事は獣医師が監修しています

本間 克巳

・本間獣医科医院長
・北里大学 獣医畜産学部 獣医学科卒業
・小動物臨床専門
・その他、海外協力事業とNPO法人の活動、アジア諸国への病院設立、人医師との腎臓移植・腹膜透析・細胞再生医療などの共同開発事業など幅広く活動中

著者情報

UCHINOCO編集部

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