犬の吠え癖をなおしたい時、飼い主がとるべき方法とは。

犬は昔から猟犬・番犬など吠えることを目的として、人の手により改良されてきました。吠えるのは当然のこと、でも過度な無駄吠えをなくし、犬との信頼関係を築くことが飼い主の努めなのです。 2018年03月28日作成

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環境基準をはるかに上回る騒音とされる犬の鳴き声は、ご近所トラブルにまで発展します。人の「話す」に代わる犬の「吠える」は、何を訴えているのか。犬の声に耳を傾けて吠える原因となおす方法をご紹介します。

1.犬と人との関係

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犬と人が暮らし始めたのは、およそ一万年前と言われています。危険動物などから人の身を守るために番犬のような役割にはじまり、使役犬として猟犬や牧羊犬などとして密接に暮らすことになるのですが、そこには吠えることが不可欠でした。人は吠える犬として繁殖を行ってきたのです。けれど人の生活環境の変化と共に、現代では吠えることは歓迎されなくなりました。人の身勝手なのかもしれません。今の私たちに出来ることは、吠えている犬が何を訴え、どのような心境なのか気持ちを理解し苦痛を取り除いてあげることが必要なのです。

2.犬が吠える原因は

飼い犬が吠える原因は、犬によって様々ですが、次のようなことが考えられます。

・欲求や要求によるもの
おやつやご飯を催促したり、遊んでほしいなど甘えて吠えるときに、飼い主が応じてしまうと吠え癖がつきます。
・分離不安症という精神的に不安定な場合
長時間の留守番や飼い主と離れることの不安を感じ、留守中ずっと吠えている犬もいます。分離不安症が悪化すると、破壊行為や排泄の失敗など問題行動に発展します。

・恐怖によるもの
雷や呼び鈴などの音や地震に敏感に反応して恐怖心を抱いてしまいます。

・縄張りを守るため
自分のテリトリーに他の人が侵入してきたり、他の犬や猫が通過した時に、自分や家族を守ろうと威嚇するのです。

・痛みや病気によるもの
体調の変化を訴えていたり、高齢犬であれば認知症の疑いもあります。
本来動物は、外敵から身を守るため、痛みには大変我慢強いので、痛みのために吠えるときは、余程の痛みと思ってよいでしょう。

・フードがあっていない場合
栄養価の低いフードにより栄養が不足し、空腹を訴えていることもあります。

3.犬が吠えるのをやめさせるには

犬を飼うときに先ずしなければならない事は、主従関係をはっきりさせることです。
これがほとんどの無駄吠えの原因の解決方法です。

初歩的な「マテ」「オスワリ」「フセ」などを小さな声で指示をして従うことが出来ればまずは合格です。次に手振りとアイコンタクトだけでの指示に挑戦してみましょう。
静かに待つことができるはずです。

あくまでも飼い主が上という意識付けが大事なのです。
縄張り意識が強い犬も、自分より弱い者を守ろうとする意識が働くので、飼い主が上であれば吠えることはなくなります。これは外で他の犬に出会ったときに吠える場合にも言えることです。

音や地震などの恐怖によるものは、飼い主自身が怖がることなく、怖くないよと繰り返し話しかけ慣らしてあげることです。

痛みや病気などの場合は、遊ぶ時やシャンプーなどの時に体を丁寧に見てあげましょう。
歩き方もチェックが必要です。

このようなことに注意し、繰り返し根気よく教えても、無駄吠えが収まらない様であれば、オオカミの教えを紹介しましょう。
オオカミなどの野生の犬の仲間は、子供が吠えていると外敵に狙われる危険性があるため、吠えている子供の鼻面をそっとくわえて、低く短くうなると吠えなくなるのです。
それに倣って、吠える飼い犬を自分の横に引き寄せて、首輪に手をいれてつかみ、片方の手で犬の鼻面を包み押し下げ「ノー」「静かに」と小さい声で言い聞かせましょう。

無駄吠えが収まらないからと言って、大きな声で指示したり、体罰を与えることは、かえって興奮状態となり逆効果です。根気よく繰り返しなだめていくことです。

4.環境省の動物愛護管理法に定められている飼い主の責任とは

とかく近所の犬が吠えていると、自分の愛犬の無駄吠えより気になるものです。
環境省が定める騒音に関わる環境基準で、住宅地においての騒音とされる基準は大きくても65デシベル以下とされています。犬の鳴き声は平均でも80~90デシベルにまでなり、かなり大きいことがわかります。
また動物愛護管理法の動物の飼い主等の責任の項目において「飼い主は動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するよう努め、動物が人の生命等に害を加えたり迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない」と記されています。

飼い主は犬を飼うと決めた時点で、他者の生活に迷惑をかけないように根気よくしつけて犬との良い関係を築くことが大切です。

著者情報

UCHINOCO編集部

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