猫の鳴き声から発情期である事に気付いて

避妊・去勢していなければ確実に訪れる愛猫の発情期を正しく理解し、適正な対応をしていくために飼い主に知って欲しい、鳴き声を含む基礎知識をまとめています。 2019年04月03日作成

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愛猫の発情に伴う変化を正しく理解しておくことは、適切な対処をしていくために大切です。手始めに鳴き声でどのような変化が起きるのかをみてみましょう。

1.猫がこんな鳴き方をしたら

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ウオ~ン、ワオ~ンといった犬の鳴き声あるいは、威嚇時のような低くうなるような鳴き声をある時から定期的にするようになったなんて事はありませんか。飼い主によっては甘ったるい鳴き声や要求する時の声に似ているという人がいれば、ハスキーボイスになるという人あるいは人間の赤ん坊のような鳴き声だという人もいます。

猫によっても声質が違っていますから、様々な鳴き声になる事はあるでしょうが、これらはすべて発情した時のオスやメスの鳴き声です。通常近隣の野良オスが反応して2匹で大合唱しだします。日中ならまだしも深夜だったら近所迷惑になる事でしょう。メスに顕著に見える現象として鳴きながら飼い主にやたら体を押しつけてきたり、床に落ち着かなく転がってマーキングをしてみたり、かと思えば交尾体制でワオ~ン、ワオ~ン鳴き出したりなど、いつもとは違った行動を取るようになります。

中にはスプレー行動といって、犬のようにあらゆる場所に体液をスプレーして自分の臭いを残そうとします。これらはすべてオスが確実に自分の元へたどりつくためのシグナルです。それはともかく特有の鳴き声は通常3日続きますから、その期間は寝不足を我慢しなければならなくなります。オスの場合はメスの鳴き声に反応して外へ出たがります。

オスを静かにさせようと外へ出すと、運悪く他のオスと出くわしてしまう場合もあります。今度はオスどおしでメスを巡っての乱闘になりますから、ますます騒音がうるさくなるばかりか大けがを負って帰ってくるかもしれません。メスは避妊手術をすればオスに関心を示さなくなりますが、オスはいったん発情してしまうとなかなか気持ちを収められなくなり、避妊手術を終えたばかりの雌の上に乗ろうとします。

オス・メス共に生後6ヶ月頃から発情し始めます。

2.発情期の鳴き声を発する時期ーオスの場合

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オスはメスからの呼びかけに応じて発情期の鳴き声を発します。早ければ生後半年から1年以内に発情し始め、近隣にメスがいる限り一生のうち何度でも発情します。通常発情は日中でもおきますが本来は1月から9月の日照時間がたっぷりある期間におきる生殖行為です。町明かりが少ない田舎や地方であれば、日中にメスの呼びかけで出かけていきますが、中には夜通し大声で鳴き続けますから飼い主としては安眠を妨げられる事になります。

これに対処するには去勢手術をするかメスを遠ざけるのが賢明な方法です。近隣に避妊をしていないメスの飼い猫がいるようだと、さすがにメスを遠ざけるというのは無理があるでしょうから、去勢手術が現実的でしょう。

3.発情期の鳴き声を発する時期ーメスの場合

メスがオスを求めて甘い声を発するのは子孫を残したいという本能から来ていますから、脅しても怒ってもこればかりはやめさせる事はできません。町中に響き渡るような大音響で鳴き続けますから、苦情は必須です。まず鳴くのをやめさせたければ避妊手術をするのが一番です。生後半年過ぎれば手術可能ですから、発情のサインが出たら妊娠する前に手術をした方が無難です。

手術がオススメなのは望まない出産を防止できる事と、性ホルモン関連の病気を回避できるため長く健康で寿命を全うできる事と、子猫の性質をそのまま維持できる事です。もちろんいたずらや遊びはさすがに年齢と共に収まってきますが、飼いやすさが増すのは飼い主としてありがたい事ではないでしょうか。医療技術も向上していますから昔ほどの危険も心配もありません。

4.人間にできる事

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たまに避妊や去勢など愛猫にかわいそうでできないという飼い主もいて、手術をしない選択がされます。ブリーダーとして繁殖を業としているならともかく、そうでないなら後々子猫が増えすぎて困らないように、飼い主としての対処法を完璧にしていかなければなりません。綿棒を濡らしてメスの膣を刺激するという対処法も知られていますが、たいして効果がありません。

またたびを嗅がせるというのも一時しのぎであって、やはりあまり効果の期待ができません。最も効果的なのは手術です。特にオスは去勢手術をする事でとても穏やかで大人しい性格になりますから、けんかをしなくなり結果的に健康的に長生きをするようになります。ただし気持ちが穏やかになった分太りやすなりますから、体重管理を飼い主がしっかりしてあげる必要はあります。

著者情報

UCHINOCO編集部

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